ベトナムのグエン・スアン・フック首相の招きに応え、16日と17日の両日、日本の安倍晋三首相はベトナム公式訪問を行っています。16日午後、安倍首相への歓迎式後、ベトナムのグエン・スアン・フック首相と安倍晋三首相は首脳会談を行いました。
越日首脳会談
会談後の記者会見で、フック首相は、日本は、ベトナムにとってODA供与国として第1位、投資国として第2位、貿易相手国として第4位になっていると明らかにしました。また、首脳会談で、双方は両国の協力関係をさらに発展させる措置について協議したとしています。そして、フック首相は、質の高いインフラ整備を実現するために、円借款の供与など、およそ1200億円に上る経済協力を新たに行うことを会談で伝えた安倍首相に感謝の意を示しました。
フック首相によりますと、会談で、双方は、貿易、投資、農業、ハイテク、人材育成、ベトナム人実習生の受け入れなどにおいて両国の協力を拡大することで一致しました。また、安倍首相は、ベトナム産のドラゴンフルーツに輸入許可を与えたと発表したのに対し、フック首相は日本産のなしに輸入許可を与えたと明らかにしました。
そして、双方は、国際場裏での連携と協調を強化し、ベトナムがAPECアジア太平洋経済協力会議の2017年の首脳会議と関連会議を成功裏に開催するために緊密に連携してゆくことでも一致しました。
ベトナム東部海域(南シナ海)問題について、双方は、同海域の平和・安全・航行の自由を確保すること、武力行使または武力行使の威嚇をせず、1982年の国連海洋法条約を始め国際法に基づいて紛争を平和的に解決すること、及び、DOC=海上行動宣言を遵守し、COC=海上行動規範を早期に作成することの重要性を強調したとしています。
一方、安倍首相は、「日本はベトナムとの関係を重視している」と述べ、首相としてベトナムを訪問するのは今回が3回目であると明らかにしました。また、双方は、両国の戦略的パートナーシップを深化させることで一致したと強調しました。