(VOVWORLD) - この数年、ベトナムでオンライン・ショッピングが地域諸国の中で群を抜き、迅速に発展しています。特に、新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行している中でデジタル転換、オンライン決済やショッピングが推進されています。これは企業に、顧客のサービス方式の刷新を求め、存続のための必至の課題となっています。
この5年間、ベトナムでオンライン・ショッピングが普及し、市民の注目を集めてきました。昨年末に新型コロナウイルス感染症が発生したことで、消費者は恒久的な消費習慣から、オンライン・ショッピングへとシフトしてきました。現在、オンラインショッピングの参加者数はおよそ4500万人に達しています。政府は2025年までに人口の55%はオンライン・ショッピングに参加し、オンライン・トレードの収益はおよそ350億ドルにするという目標を設定しました。これはオンライン・トレードを導入した企業にとって魅力的なチャンスとなっているとしています。
先頃、商標競争戦略研究院が行なった「ベトナムにおける消費傾向・オンライン決済とショッピングの将来」と題するフォーラムで、同研究院のボ・チ・タイン院長はオンライン・ショッピングは世界各国、とりわけベトナムでの必至の動きとなっていると明らかにしました。
タイン氏によりますと、政府は第2次景気刺激策の作成を準備しており、消費、投資、輸出の推進に集中する計画があります。これは深刻な被害を受けた企業や損傷を受けやすい人々の補助、中流階級の消費の激励を目指すものです。
ベトナムでコンビニエンス・ストア・チェーンの普及が地域諸国より遅れていますが、その発展スピードは速いと評されています。ベトナム商工省・電子商取引デジタルエコノミー局によりますと、現在、ベトナムでオンライン・ショッピング活動が盛んになっています。電子商取引が迅速に発展し、インターネット通販で扱われる品目の中で衣服が24%、電子製品は18%、航空券や映画チケットは17%を占めています。また、消費者のおよそ62%は家でウェブサイト上で品物を注文するということです。
オンライン・ショッピングの発展につれ、オンライン決済も普及しています。消費者はスマートフォンを使って、オンライン・ショッピングと決済を行なうことができ、コストの軽減が図られるようになりました。また、オンライン・ショッピングと決済は多くの分野の発展に弾みをつけ、管理作業の明確性を向上させ、消費者に便宜を図るとしています。
商工省・情報工学デジタルテクノロジーセンターのレ・ドク・アイン センター長によりますと、オンライン決済は多くのメリットがありますが、現金決済は主流であり続けています。その原因として、顧客はECサイトで模倣品問題が徹底的に処理されないことやオンライン決済に際し、個人情報が漏れることに懸念していることがあげられました。キャッシュレス決済を発展させるため、政府は模倣品や出所不明の製品を扱っているECサイトを厳格に処理するとともに、電子商取引を行なう企業に資金へのアプローチやECサイトでの製品の取引などを支援し、消費者の情報セキュリティの確保、リンク型決済の導入を進めなければならないとしています。