商工省によりますと、「新型コロナウイルスによる感染とその予防対策活動はベトナムを含め多くの国々にマイナス影響を与えている」と指摘しています。その中で、交通運輸や、観光、小売り、証券、宅配便サービス、ロジスティクスなどの分野は最も深刻な影響を受けています。

同省によりますと、ベトナムの感染予防対策の影響範囲は様々な分野に広がっており、その中で、国境貿易分野の損害は高いです。陸上国境検問所を通じての年平均貿易額が70億ドルにのぼっている背景の中で、これは大きな問題とみられています。

こうした中、商工省は、ロジスティクス分野に携わる企業に対し、農産物の保管の面で、農家を支援するよう要請しています。また、ビントゥアン省や、ロンアン省など大きな果物生産地方の貿易振興活動とともに、商工省は全国民に対し、国内産果物の消費を強化するよう呼びかけています。特に、商工省は農業農村開発省に対し、農家を支援する措置をとるよう、そして、交通運輸省と財務省に対し、減税措置を検討するよう提案しています。

今週、開催された新型コロナウイルスによる疫病予防対策中央指導委員会と各省庁・機関・部門・地方との会議で、グエン・スアン・フック首相は、「2月中ごろ、疫病がピークに達する可能性がある」と指摘したうえで、各省庁・機関・部門・地方に対し、疫病予防対策を強化しながらも、経済発展事業へのその影響を最小限にするために具体的な措置をとるよう指示しました。

さらにフック首相は、「航空や、環境、農業などの分野はできるだけ早く、再構築計画を立案する傍ら、各省庁・機関・部門・地方は2020年通年とそれぞれの四半期の成長のシナリオを調整する必要がある」としています。