(VOVWORLD) - VEPRは2020年GDP成長率の見通しについて、2つのシナリオを発表しました。1つ目のシナリオでは、楽観的な見方を示し、「2020年のGDP成長率は3.8%に達する可能性がある」とし、そして、2つ目のシナリオでは、「2.2%にとどまる」との予測を出しました。
先週、ハノイ国家大学のVEPR=ベトナム経済・政策研究センターは、「2020年マクロ経済と今年上半期の経済報告書」を発表し、その中で、「今年のGDP成長率は3.8%に達する見通しである」との予測を出しました。
同報告書は、「今年のベトナムの経済成長率が国内だけでなく、世界各国の新型コロナの制圧により左右される」と分析しています。また、同報告書によりますと、ベトナムは第2四半期のGDP成長率が0.36%で、プラス成長を遂げた屈指の国に入っています。これにより、今年上半期のGDP成長率は1.81%に達し、インフレ率は4.19%となっています。
VEPRは2020年GDP成長率の見通しについて、2つのシナリオを発表しました。1つ目のシナリオでは、楽観的な見方を示し、「2020年のGDP成長率は3.8%に達する可能性がある」とし、そして、2つ目のシナリオでは、「2.2%にとどまる」との予測を出しました。
2つ目のシナリオでは、ベトナム国内で年末まで新型コロナの第2波が発生せず、経済も通常軌道に乗るものの、世界でパンデミックが拡大していることで、多くの国々で、社会的隔離措置や、緊急事態が12月まで長引くことを想定しています。
世界各国でのコロナ第2波のリスクは、ベトナムの経済成長にとって脅威となり、世界の新型コロナ抑制状況は、今後のベトナムの貿易活動に大きな影響を及ぼすと見られています。
ベトナム経済・政策研究センターのチーフエコノミストであるファム・テ・アイン准教授・博士によりますと、ベトナム経済の展望は国内だけでなく、世界各国での新型コロナウィルス感染症の状況によるものとしています。また、VEPRの経済専門家は、「財源の縮小や、赤字予算などの要素により、ベトナムは、世界各国と同じようなマクロ経済政策を追求することができないとも分析しています。
新型コロナウィルス感染症予防対策と社会安全保障を目指す支援プログラムなども、国家予算のバランスに大きな圧力をかけています。そのため、現在、社会安全保障の確保や、マクロ経済の安定維持・企業支援は優先課題でありながら差し迫った問題としています。