サン国家主席とメドベージェフ首相

・ 今週、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席はロシアのプーチン大統領の招きに応え、モスクワに到着し、ロシア公式訪問を開始しました。訪問期間中、サン主席はプーチン大統領と会見し、メドベージェフ首相と会談しました。これらの席で、双方の指導者らは、「これまで、両国の戦略的パートナー関係は大きく発展し、効を奏してきた。政治面での相互信頼関係は絶え間なく強化され、経済・貿易、科学 技術、国防・安全保障、教育養成、文化、観光分野での協力関係は拡大されつつある」との見解を示しました。また、双方は両国が実施している戦略的協力プロ ジェクトを高く評
価し、石油ガス開発や原子力発電所建設における協力の重要性を強調しました。

・ 今週ハノイで、７月２７日の「ベトナム傷病軍人・戦没者の日」６５周年を記念する集会が盛大に開催され、ベトナムの共産党、政府、国会の指導者らをはじめ、傷病軍人、戦没者の遺 族、｢英雄｣称号を持つ母親、革命功労者、市民多数が参列しました。集会で演説を行ったズン首相は、ベトナム民族の輝かしい歴史を振り返り、国に対する戦没者と傷病軍人の多大な貢献を強調し、次のように語りました。

(テープ)

「戦没者と傷病軍人の多大な犠牲と貢献はベトナム民族に名誉を与えています。戦没者は祖国の生存のために身を捧げました。彼らの犠牲によって、ベトナムは独立、自由を手にしました。ベトナム国民は戦没者、傷病軍人の恩を永遠に忘れません」

ズン首相はこのように語りました。

・今週ベトナムを訪問していたカンボジアのヘンサムリン下院議長はベトナム友好公式訪問を成功させ終了しました。ベトナムの党と国家、政府の指導者との会見、会合で、双方は、ベトナムとカンボジアとの関係を常に尊重しており、その関係発展に全力尽くして取り組むことを強調しました。また双方は、両国国会の交流、協力、情報と経験の交換を強化することで一致しました。

・ 7月19に日中国中央軍事委員会はベトナムのホァンサ群島にあるいわゆる「三沙市」で軍事指揮施設の設立を断行しました。また、21日に、中国はいわゆる「三沙市」で第一回人民代表大会を行い、市長などを選出しました。これを受け、ベトナム外務省のルオン・タイン・ギー報道官は次のような声明を発表しました。「中国がいわゆる『三沙市』を設立したことや、こうした活動を行ったことは国際法に違反し、チュオンサ群島とホアンサ群島に対するベトナムの主権を侵害するものであり、無価値な行為です。また、これらの活動は両国の指導者の共通の認識に逆行し、2011年10月に調印されたベトナムと中国 の海上問題解決を目指す基本的な原則に関する合意書に違反すると同時に、DOC＝南シナ海行動宣言にも反し、ベトナム東部海域いわゆる南シナ海での状況 を複雑化させました。ベトナムは中国側のこれらの活動に断固として反対するとともに、中国に対し、ベトナムの主権を尊重し、こうした誤った行為を即時に中 止するよう求めます。」

ギー報道官はこのように語りました。

一方、今週、ベトナム中部のダナン（Da Nang）市人民委員長とカインホア(Khanh Hoa)省人民委員長は共同声明を発表し、その中で、21 日に、中国がいわゆる『三沙市』の人民代表大会を開催したことに遺憾を表明するとともに、中国に対し、国際法とベトナム法律に違反し、ベトナム東部海域の平和、安定の維持 に向けた努力を妨げる行為を即時中止するよう求めました。

・今週、ベトナムの国立歴史博物館はいくつかの個人と組織から贈呈された資料や現物の受領式を行いました。これらの現物や資料の中に、ベトナム家系譜応用研究センターのマイホン(Mai Hong)センター長が寄付した古地図があります。この地図は1904年に中国の清朝が出版したものです。


中国の清朝が出版した古地図

国立歴史博物館のブ・クォク・ヒエン(Vu Quoc Hien)副館長は次のように語りました。（テープ）

「この古地図は非常に貴重な資料です。地図によりますと、中国の最南端は海南島にありますが、ベトナムのホァンサ群島とチュオンサ群島は含まれて いません。ベトナムのグエン王朝時代に、この２つの群島に対するベトナムの主権を証明する地図が作成されました。歴史的資料を見ますと、この2つの群島に 対するベトナムの主権を主張することは法的と科学的根拠があり、歴史上に示されています。また、この古地図はホァンサ群島とチュオンサ群島に対するベトナ ムの主権を定める適切な科学的証拠となっています。」

ヒエン副館長はこのように語りました。