ロシア・インドの関係における新たな進展

(VOVWORLD) - 5日、インドの首都ニューデリーで行われたロシア・インドの首脳会議後、双方は、国防や原子エネルギー、投資・貿易をはじめ、多くの分野で複数の重要な協力文書を締結しました。

特に、ロシア製の最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」を購入することで合意しました。
ロシア大統領府によりますと、供与されるのは合わせて5基で、契約額は50億ドル余り、日本円でおよそ5700億円にのぼるということでした。

プーチン大統領とインドのモディ首相は共同記者会見で合意に触れなかったものの、共同声明で合意に言及しました。インド外務省が発表した声明は「両国は『S400』長距離地対空ミサイルシステムをインドへ供給する契約の締結を歓迎する」としました。

インド政府関係者によりますと、向こう2年でシステムのうち5基を導入する予定でした。合意からは、インドがロシアとの関係を改善し、武器供給元を分散させようとする取り組みがうかがわれます。

アメリカ政府はロシアによる選挙介入の試みに報復するため、ロシア防衛業界と大型取引をする国に対して制裁を科す構えを示していました。インドはアメリカが東南アジアの地政学的バランスを達成する上で、ますます重要な役割を担っていることから、制裁の適用除外を期待しています。

そのうえでロシアのペスコフ報道官は「当然、アメリカによる経済制裁の影響を考慮し、対抗する措置を取った。決済は、ロシアとインドの通貨によって行われる」と述べ、アメリカドルに頼らない決済を目指す考えを示しました。

なお、今回のプーチン大統領のインド訪問は、双方関係を強化し、世界が変化している中でもロシアとインドが、依然として信頼にたるパートナーであり続けていることを立証しました。

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