先週の主な国際ニュース5月30日から



*先週、シンガポールで、アジア安全保障会議(シャングリラ対話)が閉幕しました。その前に「紛争解決における試練」をテーマとした討論会で、フランスの国 防大臣とベトナムのグエン・チ・ビン国防次官、及び、中国人民解放軍の孫建国副総参謀長を始め、地域と世界の学者が参加しました。今回の会議で発表を行ったグエン・チ・ビン国防次官は「地域の安全保障には軽視できない複雑な問題が浮上している。これは紛争が勃するほどではないが、予 測、阻止する必要がある」との見解を示しました。ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海問題に関して、ビン次官は「ベトナムは国際法を基礎に平和的措置で、領土保全、海上の安全保障や航行と航海の自由を 確保する。これと同時に、中国を始め、関係各国と協力して、信頼醸成と戦略的利益に関する共通点を見出す」と述べました。

先週の主な国際ニュース5月30日から - ảnh 1
グエン・チ・ビン国防次官(左から2番目の人)
(写真:qdnd)



*5月31日、朝鮮民主主義人民共和国が、東部の日本海に面した元山周辺で、弾道ミサイル1発の発射を試みましたが、失敗しました。先週、国連安全保障理事会はこの事件を強く批判するとともに、各国に対し、朝鮮民主主義人民共和国への制裁措置をとるよう呼びかけました。

*先週、実施されたイギリスのEU=欧州連合残留か離脱かを問う国民投票で、いったん優位に立ったかに見えた残留派に対し、離脱派は移民問題をてこに反撃し、先週は離脱派優勢の世論調査結果が相次ぎました。

*先週、フランスはUEFA欧州サッカー選手権大会を準備するため、大規模なテロ防止演習を行ないました。2015年11月のパリ同時多発テロ事件の後、国際刑事警察機構はこのサッカー選手権大への過激派組織「イスラム国」の攻撃計画に関する危機を警告しました。

*先週、イラク軍は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」支配下にある中部ファルージャの奪還をめざし、同市の南側と北西側から攻勢をかけました。また、ISISが「首都」と称するシリアの都市ラッカに対してもシリア軍が攻撃を仕掛けました。軍部隊はファルージャ中心部の南方約5キロに位置するヌアイミヤを掌握し、4日には市南部へ攻め込みました。イラク軍の統合作戦司令部によりますと、北西へ約10キロ離れたサクラウィヤも軍部隊が奪還を果たし、町の中心となっている建物に国旗を掲げました。

*インドは5月が最も暑い時期ですが、40℃以上の日が続きました。しかし、今年は4月から酷暑が続きました。 インドの歴史を塗り替える高温が記録されました。先週は北西部でインド史上最高温度となる51℃まで気温が上昇しました。過去の記録は1956年に観測された50.6℃。前日も50.5度まで上がり、道路のアスファルトは溶け、多くの人が病院に運ばれるなど、混乱が起きました。

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