海上問題を重視する第17回シャングリラ対話

(VOVWORLD) - 先週、シンガポールでは、第17回アジア安全保障会議(いわゆるシャングリラ・ダイアローグ)が開催され、17カ国の国防相、40カ国の軍高官、学者合わせて600人余りが参加しました。

開催期間中、各国の代表はアジア太平洋地域が直面する朝鮮半島での核危機の緩和、変化するアジアの安全秩序、テロリズムと取り締まり、地域安全協力などの議題について討議したほか、両国間会合と多国間会合を行いました。特に、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題は主要議題となりました。

2日のダイアローグで、アメリカのマティス国防長官は講演し、「この海域で造成した人工島の軍事拠点化を進める中国の政策がこの海域に関するアメリカの戦略に完全に対立する」と強くけん制しました。

また、フランスのフロランス・パルリ国防相は3日、「多くの欧州諸国を引き入れることでベトナム東部海域の情勢安定化につながる」との見方を示しました。同氏は、「フランスや他の欧州諸国がこの海域での領有権問題の参加者ではない」ことを認めつつ、「多くのパートナーを組入れることで、法律、国際法の遵守、そして、航行の自由の保障にこぎつけることができる」と強調しました。さらに、「フランスは、中国とASEANの間で 、対話を続け、最終的に行動規範を締結することが重要だと考えている」と訴えました。

加えて、イギリスのウィリアムソン国防相は、「最近パリで開かれた協議で、ベトナム東部海域の問題解決により活発に関与していくことについて話し合われた」と明らかにしました。 ウィリアムソン氏は、「私たちは航行の自由において連携する意向で、対話の継続が不可欠だと考えている」と述べました。

一方、インドのモディ首相は、地域各国に対し、「国際海域と空域への平等アプローチ権を持ち、法律・国際法を遵守しなければならない」と強調しました。

アナリストラによりますと、各国は、対話を通じてアジア地域内の安全保障面での秩序が変化しているという問題解決を図りたい意向を示しています。しかし、将来に言動の統一性はどうなるかがまだ判断できないとしています。

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