(VOVWORLD) - 今回、アメリカが進んで訪中し協議を開いたことは、アメリカ側の米中の経済貿易問題に対する重視と解決への誠意を示しており、これはまた中国側は断固として対応策をとってきた段階的な成果であるともいえるでしょう。
中国国営新華社通信によりますと、アメリカ・中国貿易摩擦を巡る通商協議で、双方の代表団は4日、「部分的に合意があったものの、いくつかの問題で大きな相違点はいまだ残る」との認識で一致し、実務的な枠組みをつくり、協議を継続することで合意しました。決裂は避けられたものの、火種はくすぶったままです。
同通信によりますと、3日に訪中したアメリカのムニューシン財務長官らは、中国の劉鶴(りゅうかく)副首相らと協議しました。対中輸出や、投資、知的所有権の保護、非関税措置の解決などについて、「十分に意見を交換し、一部の分野で共通認識をまとめた」と表明しました。
一方、アメリカ新聞「ウォールストリート・ジャーナル」によりますと、アメリカ側は2020年末までに対中貿易赤字を2千億ドル(約21兆8千億円)減らすことや、自国企業への補助金を停止することなどを要求したということです。
これに対し、中国側は関税引き下げや、自動車、証券、生命保険などで外資参入規制を段階的に撤廃する方針などを説明したとしました。ただ、中国の新聞「環球時報」の電子版は4日、「アメリカの根拠のない批判に強硬に反撃した」と指摘し、合意には至らなかったと報じています。
新華社によりますと、両国がともに関心を寄せる問題について、率直で効率の高い、建設的な意見の交換を行ったほか、重要な問題をめぐって十分な意見交換をし、一部の分野においては一定の共通認識に至たりました。
最近、アメリカは貿易制限を発動し続けることで、米中の貿易摩擦をヒートアップさせ続けてきました。これは米中の経済貿易関係の健全で安定した発展に不利になると評されています。