6月28日から一週間の主な国際ニュース


*     ギリシャへの金融支援が7月1日午前0時をもって終了期限を迎え、失効しました。ギリシャ政府は期限間際(まぎわ)の30日午後になって急きょ、金融支援を2年間延長することや債務再編を求める新提案を提出しました。一方、EUなどが金融支援の条件としている財政緊縮策の受け入れを巡るギリシャの国民投票は、開票が終わり、緊縮策への受け入れに反対が61.31%、賛成が38.69%となりました。

*   先週、アメリカとキューバが、54年ぶりの国交の回復と大使館の再開で合意しました。アメリカのオバマ大統領は7月1日、「本日、アメリカは正式にキューバとの国交を回復し、双方の国で大使館を再開することで合意したことを発表する」と述べた うえで、「歴史的な1歩であり、アメリカ近隣諸国にとって、新たな1章の始まりになる」と強調しました。オバマ大統領とキューバのカストロ国家評議会議長 との間で交わされた書簡では、7月20日に国交を回復するとされています。こうした中、7月3日、アメリカのジェットブルー航空は、ニューヨークのジョンFケネディとキューバのハバナを結ぶ直行便の運航を開始しました。アメリカとキューバ間の運航は制限されており、緩和後初めての乗り入れとなる見込みです。

*     先週、ブリュッセルで、中国とEU=欧州連合のサミットが行われ、中国の李克強首相や、ユンケル欧州委員長らが出席しました。ユンケル委員長は「中国はEUにとって最も重要な貿易パートナーの1つだ。EU側は中国の経済戦略に注目しており、中国側と連携してインフラ整備などの分野で協力を強化することを望んでいる。中国企業の対EU投資を歓迎する。EUは中国側の排出削減努力に敬服している。双方はこの分 野で潜在力を掘り起こし、協力を深化することができる」と述べました。

*     先週、IAEA=国際原子力機関の天野之弥事務局長はイランの核兵器開発疑惑の解明について「イランの協力があれば、所見をまとめた報告書を年末までに公表できるだろう」と述べ、イランに一層の協力を求めました。欧米側は核開発疑惑が解明されなければ、制裁を完全に解除することはできないとの立場を取っており、 制裁解除と疑惑解明のペースをめぐって歩み寄りがあった可能性があります。

*     インドネシア・スマトラ島北部メダンの住宅地で6月30日に発生した同国空軍の輸送機墜落で、死者122人が出ています。輸送機はメダンの空軍基地を離陸後、約2分後に墜落しました。操縦士が離陸直後、管制塔に「空港に戻りたい」と連絡しており、技術的なトラブルが起きたとの見方が出ています。

*     先週、欧州は猛烈な暑さに見舞われ、一部地域では気温が40度となりました。フランスや、イギリス、ドイツ、ポルトガル、オランド、イタリアなどは警報を発表しました。一方、パキスタンも厳しい熱波に襲われ、死者が1000人を超えたということです。

 

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