10月27日から一週間の主な国際ニュース


*  ウクライナ東部で先週、同国からの分離独立を掲げる親ロシア派が、独自に指導者らを選出する「選挙」を実施しました。選挙は親露派の指導部が圧倒的勝利を収め、ウクライナ政府はこれを「茶番」と非難しており、ウクライナ情勢をめぐる国際危機がいっそう高まる恐れが出ています。ドネツク(Donetsk)州で行われた「大統領」選挙では、投票終了後に親露派が発表した出口調査の結果によると、親露派が一方的に樹立を宣言した「ドネツク人民共和国」の「首相」とされるアレクサンドル・ザハルチェンコ(Alexander Zakharchenko)氏が81%を獲得しました。

*  ロシアからウクライナへの天然ガス供給が停止している問題で、両国とEU欧州連合は30日、来年3月末までの期限付きで供給を再開することで合意しました。欧州向けの経由地であるウクライナへの供給が確保されることで、欧州全域が需要期の冬季にエネルギー危機に陥る事態は回避されます。ただウクライナ東部では、親ロシア派が独自の「首長・議会選」を計画するなど不安定な情勢が続いています。交渉の仲介役となったエッティンガー欧州委員は「今回の合意はロシア、ウクライナ間の緊張緩和にもつながる」と、期待感を示しました。

*  カナダ政府は先週、エボラ出血熱の流行国に過去3カ月に滞在していた人を対象にビザの発給を一時停止すると発表しました。 カナダ政府によりますと、現在、西アフリカに滞在しているカナダ人は医療関係者を含め、帰国が許可されるとしました。これに先立ち、オーストラリアも先週、エボラ熱の流行が続く西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3か国からの誰に対してもビザの発給を一時的に停止する決定をしました。

*  韓国の鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相は3日の国会答弁で、民間団体による朝鮮民主主義人民共和国ビラの散布を理由に朝鮮民主主義人民共和国が南北高官級協議に応じない姿勢を示したことについて、「ビラを問題視して対話を中断するのは遺憾であり納得できない」と批判しました。また、ビラ散布をやめさせる法的根拠はないとした上で、「対話の門を常に開かれている。朝鮮民主主義人民共和国が誠意ある態度で戻ってくればいつでも対話を再開する」と強調しました。

ご感想

他の情報