8月4日日からの一週間の主な国際ニュース

*先週、ミャンマーの首都ネピドーで、ASEAN=東南アジア諸国連合の第47回外相会議が行われ、共同コミュニケを発表しました。ASEANは団結を強化し、ASEAN内と対外関係、また、地域と国際問題に関し、統一した立場をとると強調しました。その中で、加盟諸国の外相らはTAC=東南アジア友好協力条約や東南アジア非核兵器地帯条約、DOC=海上行動宣言の実施を促進し続けると強調し ました。また、ASEANは平和、安定、発展、安全保障などの問題に関し、共同的な立場を示すとともに、それぞれの加盟国とASEANの平和、安全保障の 強化に向け、政治・安全保障分野での協力を促進すると確約しました。ベトナム東部海域いわゆる南シナ海問題に関し、加盟諸国の外相らは同海域の最近の緊張情勢に懸念を示すとともに、南シナ海での平和、安定、航行の自由の重 要性を再確認しました。さらに、外相らは関係各国に対し、自制して、情勢を複雑化させる行動、また同海域の平和、安定、安全保障を脅かす行動を回避すると 同時に国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約を基礎に、平和的措置で、紛争を解決し、武力を行使しないよう求めました。そして、ASEANは中国と力 を合わせ、DOCを完全に実施するとともにCOC=海上行動規範の早期作成に取り組むとしています。

*アメリカのオバマ大統領は先週、イラク北部に展開しているイスラム過激派組織「イスラム国」に対する限定的な空爆の実施を承認したと表明しました。「イスラム国」がイラク北部のクルド人自治区の中心都市アルビルに向けて進攻した場合、現地の米国人を保護することが目的です。政府高官は、現地の米国人や大使館への脅威と認めれば、イラクのいかなる場所にも空爆を行う用意があると語りました。アメリカ軍によるイラク空爆は2011年末のイラク駐留米軍撤退後初となり、大統領は、地上部隊を投入することはないと強調しました。米国がイラクの戦争に深く関与することはないと述べました。

*WHO世界保健機関は先週、イギリスの大手製薬会社グラクソ・スミスクラインが開発したエボラ出血熱ワクチンは来月に臨床試験を開始し、2015年までに登場すると発表しました 。WHOのジャンマリー・オクウォベレ予防接種・ワクチン・生物学的製剤部長によりますと、9月に臨床試験を開始する予定だということです。まずアメリカで試験を 開始し、エボラ熱が流行するアフリカにおける試験も当然です。ワクチンが市場需要を満足できるかどうかについて同氏は楽観的な見通しを示し、9月に試験を開始すれば、年末に結果が出ます。現在、状況が悪化しており、2015年までにワクチンの臨床応用を実現できるよう、緊急対策を取る必要があるということです。エボラ出血熱の感染者1800人のうち、死亡者は961人に上りました。WHOのマーガレット・チャン事務局長によりますと、約40年前にエボラ熱が発見されて以来、最悪の事態となっています。

 

 

 

 

 

ご感想

他の情報