15日、朝鮮民主主義人民共和国の平壌で行われた故金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年を祝う軍事パレードで、11日に朝鮮労働党第1書記に就任した金正恩氏(キム・ジョンウン)が演説し、国営テレビが初の肉声を伝えました。金第1書記は、パレードの観閲席から数万人の兵士たちを見下ろし、歓声を前に「金日成、金正日のお二人に純粋な敬意の念と最高の栄光を贈る」と述べ、自らの亡き祖父と父を称えました。
国連安全保障理事会は14日、シリアのアサド政権と反体制派による停戦を監視する国連監視団の先遣隊派遣を承認する決議案を全会一致で採択しました。 安保理での対シリア決議案の採択ではこれまで、常任理事国のロシアと中国が2度拒否権を発動していましたが、今回はロシア、さらに中国も欧米側の草案を支持し、2011年3月にアサド政権に対する民衆蜂起が発生して以来初めて法的拘束力をもつ決議が採択されました。 今回の決議は30人規模の非武装の先遣隊派遣を承認す
るもので、早ければ1今週中にも数人がシリア入りします。
国連安保理常任理事国であるアメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアにドイツを加えた6カ国とイランは14日、イランの核問題を巡りトルコ・イスタンブールで開いた協議で、今後、実質的な交渉に入り、次回の協議を5月23日にイラク・バグダッドで開くことで合意しました。米欧の制裁が強化され、イスラエルによるイランの核施設攻撃の可能性が取りざたされる中、協議決裂で中東地域の軍事的な緊張が高まるという最悪の事態は回避されました。昨年1月にイスタンブールで開かれた前回協議では、イランによるウラン濃縮活動の停止に関して対立が解けず、次回日程も決められずに決裂しました。約1年3カ月ぶりに開かれた今回の協議で、双方は継続協議による緊張緩和という「成果」を得た形です。バグダッドでの協議に先立ち、実務者レベルの協議を始めます。
来る22日に大統領選第1回投票を控えているフランスでは、現職のサルコジ大統領と野党社会党のオランド候補が15日それぞれパリで街頭演説を行い、有権者に支持を呼びかけました。 各種世論調査によりますと、当初劣勢が伝えられていたサルコジ大統領は一時、巻き返したものの、最近ではまた失速気味になっています。最新の世論調査によりますと、オランド候補が22日の第1回投票で健闘し、9から14%ポイントの差で5月6日の決選投票を制するとの予想が出ています。 国民の間では、サルコジ大統領に対して、低迷を抜け出せないでいる景気や傲慢との批判も聞かれる政権運営をめぐる不満が広がっています。サルコジ大統領は「我が国の将来がかかっている。今重要なことは、われわれがここから、どこへ向かうのかということだ」と述べました。