*シリアの化学兵器問題をめぐり、アメリカとロシアの外相会談が、先週スイスのジュネーブで行われました。アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相による会談は、ジュネーブで、2日間の日程で開かれました。会談は、シリアの化学兵器を国際管理のもとで廃棄させるとするロシアの提案を受け、アメリカのオバマ大統領が、外交的解決を模索する方針を示したことで、開かれることになりました。
会談には、両国から化学兵器の専門家チームも加わり、シリアに化学兵器を廃棄させるための具体的な方法について、突っ込んだ話し合いが行われる見通しです。
*国連の潘基文事務総長は先週、国連が作成中のシリアの化学兵器問題に関する調査報告書に関して「化学兵器が使われた、あらがえな い報告になる」との見解を示し、シリアで化学兵器が使われたことを断定しました。ただ、国連は化学兵器を使用したのがアサド政権か反体制派かは特定しない方針 を示しています。
アメリカのオバマ大統領は、シリアの化学兵器使用を巡って対応が二転三転し、指導力に批判が出ていることについて、「化学兵器を2度と使用させないという目的の達成が重要で、方法は気にしていない」と述べました。また、NATO北大西洋条約機構のラスムセン事務総長はシリアでの化学兵器使用疑惑に関し「(アサド)政権が使用したと確信した上で、国際社会の断固たる対応が必要だ」と述べました。
*先週、中国でSOM=アセアン中国の高級事務レベル会合が開かれました。今回、代表らはDOC=南シナ海行動宣言の展開を目指す措置について討議し、2013年から2014年までの南シナ海行動宣言の実施計画を採択しました。それによりますと、アセアンと中国のホットラインが設置されるほか、海上救難作業、航海安全保障、海洋科学技術、南シナ海での環境保護に関するシンポジウムが開催される予定です。また双方はCOC=南シナ海行動規範の作成で一致しました。
*アメリカ・ホワイトハウスのカーニー報道官は先週、声明を発表し、「米国安全部門は一連の措置を講じて「9・11」同時多発テロ事件の12周年に繋がるテロ襲撃を防ぐと共に、在外アメリカ人や施設の安全対策を強化している」と述べました。 アメリカ国防総省のリトル報道官も同日声明を発表し、「これまでの1年間、国防総省と国務省は緊密に協力し、一連の措置を講じて、在外アメリカ大使館・領事館の安全対策を強化してきた」と述べました。 また、オバマ大統領はヘーゲル国防長官をはじめ、国家安全部門の高官と会合し、「9・11」テロ事件12周年の安全対策を検討し、その準備状況を点検しました。