(VOVWORLD) -8日、チリで、CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定の調印式が行われました。
この協定の調印は、歴史的節目と見なされ、参加国の経済成長に原動力をつけると期待されています。
CPTPPは、輸入品にかかる関税の撤廃だけでなく、投資やサービスの自由化、知的財産権の保護など幅広い分野で高い水準のルールを設定します。これは、総人口4億6300万人、世界の国内総生産(GDP)の13%、貿易額の15%を占める巨大な自由貿易圏となります。
アメリカが抜けたことで、そのメリットは明らかに減る可能性がありますが、それでも重要であることに変わりはありません。参加各国はすでに、農業など強力なロビー団体と闘うなど国内改革の基盤を整えつつあります。こうした改革による恩恵を得る可能性があります。
その協定の項目の多くは知的財産の分野に関連しています。その一方で、関税削減と、労働や環境といった分野における基準強化という2つの中核的な前提は生かされています。
CPTPPの魅力の一部は、閉鎖的なものではなく、誰もが参加できる道が開かれているということです。これまで関心を示しているインドネシアや韓国、フィリピン、台湾、タイが参加してくる可能性があると見られます。
CPTPP参加11カ国は2019年中の新協定の発効を目指しています。この協定は、TPPの再生だけでなく、自由貿易の拡大を目指すアジア太平洋地域の努力も示しています。そのため、CPTPPは、自由貿易は必至のすう勢であることを示すもので、幾つかの国で広まっている保護主義との戦いにおいて先頭に立つと期待されています。