「ウクライナと断交せず」=硬軟両様で揺さぶり-プーチン大統領
(時事)ロシアのプーチン大統領は19日、ウクライナがキエフ駐在のロシア大使交代の事前承認(アグレマン)を拒否するなど2国間関係が悪化する中でも「国交断絶するつもりはない」と述べました。ロシアが編入したウクライナ南部クリミア半島で主宰した安全保障会議で発言しました。
ロシアは今月上旬、クリミアでの「ウクライナ工作員」との銃撃事件でロシア軍人ら2人が死亡したと発表しました。これまでプーチン大統領は報復措置を検討するよう指示したとされ、メドベージェフ首相もウクライナとの断交の可能性を示唆していました。
硬軟両様の姿勢でウクライナを揺さぶる狙いがロシアにはあるとみられます。
プーチン大統領は19日、メドベージェフ首相と会談し、この中で、リワノフ教育科学相を大統領特別代表(対ウクライナ貿易経済関係担当)に転出させる人事を確認し、ウクライナとの関係を維持する立場を明確にしました。後任の教育科学相にはロシア正教史の専門家、オリガ・ワシリエワ氏が就任するとしています。