コロンビア墜落、直前に予備燃料の問題報告 ボリビア当局が隠蔽か
(写真:AFP/TTXVN)
(AFP)ブラジルのサッカー選手らを乗せたチャーター機がコロンビアで墜落し乗客乗員71人が死亡した事故で、ボリビア航空当局の女性職員が、事故機の離陸前に飛行計画の問題点を報告していたにもかかわらず上司から内容の一部を隠蔽(いんぺい)するよう圧力をかけられたと主張していることが分かりました。8日、ボリビア紙エルデベルが報じました。
同紙によりますと、ボリビア航空当局のセリア・カステド氏は、墜落したラミア・ボリビア航空のチャーター機には目的地までぎりぎりの燃料しか積まれていない点を問題視し、報告を上げていたということです。
事故機は先月末、南米サッカー連盟 主催の国際大会コパ・スダメリカーナ決勝に出場するブラジルのサッカークラブ、シャペコエンセの選手やチーム関係者を乗せ、ボリビア・サンタクルスを出発しました。コロンビア第2の都市メデジンへ向かう途中、メデジン近郊で墜落しました。報じられたフライトレコーダーの記録からは、燃料切れが示唆されています。
カステド氏は、エルデベル紙に掲載された声明で、「報告書の内容を変更するよう命じた複数の上司から、嫌がらせや圧力を受けた」と主張しました。
問題の報告書は、事故機が出発する数時間前に航空当局に提出したもので、「精査に基づき」5点の所見を記載したということです。「このうち最も重要なものは燃費に関する指摘で、飛行時間とぴったり同じだった」とカステド氏は説明しています。これは、航空機に目的地にぎりぎり到達できる燃料しか搭載されておらず、着陸が遅れるなど不測の事態に備えた予備の燃料が積まれていなかったことを示しています。