(写真:Getty)
(NHK)イギリスを拠点に内戦の情報を集めているシリア人権監視団は6日、ISが2年余りにわたって支配してきたシリア北部の町マンビジを、クルド人などの部隊がほぼ制圧したと発表しました。
トルコ国境に近いマンビジは、ISが一方的に首都と位置づける北部の都市ラッカとトルコとを結ぶ要衝です。このため、クルド人などの部隊は、ことし5月からアメリカ主導の有志連合による空爆の支援を受けながらマンビジの奪還作戦を続けてきました。
この町がほぼ制圧されたことで、ISにとっては、トルコから武器などを補給したり戦闘員を補充したりするルートが断たれ、大きな打撃になるとみられ、クルド人などの部隊がラッカを攻略する足がかりになると期待されています。
一方、シリア人権監視団は、今回の作戦で子ども100人ほどを含むおよそ400人の市民が犠牲になったとしています。ISは、劣勢となるなかでシリア各地で自爆テロによる反撃を繰り返していて、今回さらに支配地域を失ったことで、ISがさらに反撃を強めることが懸念されています。