スイスで再統合交渉再開=合意へ機運も予断許さず-キプロス
2016年11月20日に、スイスのモンペルランでの交渉=THX/TTXVN
【時事】40年以上分断が続く地中海のキプロス島の再統合をめぐり、南部のキプロス共和国(ギリシャ系)のアナスタシアディス大統領と北部の北キプロス・トルコ共和国(トルコのみ承認)のアクンジュ大統領が9日、スイスのジュネーブで交渉を再開しました。包括合意に向けた機運が高まっていますが、再統合後の連邦制下でそれぞれが管轄する地域の線引きや安全保障問題などの難題を残しており、予断を許さない状況でした。
現在の交渉は2015年5月、国連の仲介の下で再開されました。アイデ国連特使は、17年が「キプロス史のページをめくる歴史的機会」の年になると期待を示します。しかしAFP通信によりますと、アクンジュ大統領は8日、「厳しい一週間になる」と慎重姿勢を表明し、アナスタシアディス大統領も「重要問題で大きな(意見の)相違がある」ことを認めました。
9日からの首脳会談で合意できれば、12日に双方の後ろ盾となっているギリシャとトルコ、旧宗主国である英国の3カ国が加わり、再統合後の安全保障問題について協議するとしています。トルコ政府は、北側に駐留しているトルコ軍部隊を一定数残すなどして「保証国」として影響力を保持したい考えでした。