トランプ大統領 パレスチナ議長に和平への意欲伝える
トランプ大統領(左)とアッバス議長=AP
中東和平をめぐりイスラエル寄りの姿勢を鮮明にしているアメリカのトランプ大統領は、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長と電話で会談し、和平の実現に向け緊密に連携していくと強調し、近くアッバス議長と直接会談を行う意向を伝えました。
トランプ大統領は先月、イスラエルのネタニヤフ首相との首脳会談で、中東和平をめぐりイスラエルと将来のパレスチナ国家の「2国家共存」には必ずしもこだわらないという考えを示し、アメリカの歴代政権の立場から後退したものとも受け止められています。
こうした中、トランプ大統領は10日、就任後初めてパレスチナ暫定自治政府のアッバス議長と電話で会談しました。
ホワイトハウスによりますと、会談でトランプ大統領は中東和平は実現可能だと強調したうえで、和平合意は中東全体や国際社会の平和と安定にも貢献すると、伝えました。
そのうえで、「和平は双方の直接交渉によって成し遂げられるべきだ」と述べ、合意の実現に向けパレスチナとイスラエルの双方の指導者と緊密に連携していくとして、近くアッバス議長をホワイトハウスに招待し、直接会談を行う意向を伝えたということです。
中東和平をめぐりトランプ大統領はオバマ前大統領と比べてイスラエル寄りの姿勢を鮮明にしていて、和平交渉が一層停滞することが懸念されているだけに、アッバス議長との会談が注目されます。(NHK)