29日午前、ハノイで、ベトナムを訪問中のフィリピンのドゥテルテ大統領の歓迎式が行なわれました。歓迎式後、チャン・ダイ・クアン国家主席はドゥテルテ大統領と会談し、この40年間にわたる両国の友好と協力関係の迅速な発展に満足の意を表明しました。
双方は各レベルの訪問団を頻繁に交換し、多くの分野で協力を維持しています。今後の関係発展の方向について、党、国家、国会、政府の代表団による相互訪問や草の根外交を一層強化し、協力体制の効果を向上させるとともに、今年中、両国の国交樹立40周年を記念する諸活動の開催で引き続き連携することで一致しました。
また、双方は国防・安全保障は両国の戦略的パートナーシップの重要な柱の一つであるとし、国防次官級対話の維持、国連平和維持活動への参加に関する経験の交換、海洋経済の発展、交通運輸、文化、観光、教育などの分野での協力を促進することでも合意しました。
さらに両者はフィリピンがASEAN2017の輪番議長国、ベトナムがAPEC2017の輪番議長国を務めることを互いに支持すると強調するとともにASEANのほかの加盟国と力を合わせ、ASEAN共同体の構築、ASEANの中核的な役割の発揮に尽力すると表明しました。
他方、ベトナム東部海域問題に関し、双方は平和、安定、航行、通商を維持すると確約するとともに関係当事者に対し自制して、武力による威嚇、または武力の行使をせず、紛争を国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約に従って平和的措置で解決するよう呼びかけています。
なお、訪問期間中、ドゥテルテ大統領はグエン・フ・チョン共産党書記長を表敬訪問した他、グエン・スアン・フック首相と会見し、ベトナムの企業経営者代表団と会合を行いました。