フランソア・オランドによるベトナム国賓訪問に当たり、ベトナムとフランスは共同宣言を発表しました。その中で、双方は各レベルの訪問団の交換や、国際会議に際する会合を強化する必要があることを強調しました。また、ベトナム・EU=欧州連合のFTA=自由貿易協定の締結・批准を促すことで一致しました。
双方は、軍艦による相互訪問や、軍用設備、国連の平和維持活動、安全保障問題解決などにおいて連携を促進することや、航行と航海の自由・安全保障の確保へ向けて協力を拡大させること、国連や、ASEAN=東南アジア諸国連合、EU=欧州連合、ASEM=アジア欧州会議、フランコフォニーなどの国際場裏で協力・協調を強化していくこと、フランス語圏諸国間の交流・連携を促進していくことなどに合意しました。
共同宣言は、「ベトナムとフランスは国連憲章や、世界人権宣言、相手国の独立・主権・領土保全・政治体制を尊重し、テロリズムや、極端な暴力主義を糾弾し、テロリズムとの戦いに対する国際社会の努力を支持する」と表明しました。
フランスは、ASEAN共同体の設立を歓迎し、地域におけるASEANの中核的役割を支持しています。さらに、双方は地域内の平和、安定、発展、安全保障、航行と航海の自由の確保の重要性を強調した上で、あらゆる紛争を1982年国連海洋法条約を含め国際法に従って平和措置で解決することで一致しました。
2016年7月12日に出されたオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所の裁定を受け、双方は、法の支配という精神を掲げ、DOC=海上行動宣言の尊重・徹底的履行とCOC=行動規範の早期制定を支持しているとしています。