ロシアのラブロフ外相と中国の王毅共産党政治局員兼外相は1日、モスクワで会談し、5月に予定されているプーチン大統領と習近平国家主席による首脳会談の実現に向けて準備を進める方針を確認しました。また、外交関係の一層の緊密化についても一致しました。

習主席は、5月9日にモスクワで開催される対ドイツ戦勝記念日の式典に出席する方向で検討しており、その機会にアメリカのトランプ政権発足後、初となる中ロ首脳会談が行われる見通しです。プーチン大統領も、9月3日の中国の抗日戦勝記念日にあわせて訪中する計画を進めています。

ロシア外務省によりますと、ラブロフ外相は会談の冒頭で「ロシアと中国は緊密に協調していく」と述べました。ロシアの複数のメディアによりますと、王外相は「戦略的協調に弾みをつけ、今年の首脳レベルの接触に向けて準備する用意がある」と応じたということです。

両氏は、ロシアによる軍事行動が続いているウクライナ情勢についても協議したとみられます。ロシアのペスコフ大統領報道官によりますと、王外相はこの日、プーチン大統領とも個別に会談する予定です。

なお、今年1月にトランプ政権が発足して以降、ラブロフ外相と王外相は2月にも南アフリカで会談し、ウクライナ情勢などを巡って意見を交わしていました。（日本経済新聞）