国連特使 シリア和平 難しい協議になるとの見通し示す
(NHK)国連の仲介によるシリアの和平協議が今月23日からスイスで再開するのを前に、調停にあたっている国連のデミストラ特使は、「まずは議論の余地があるのか見極めたい」と述べ、難しい協議になるという見通しを示しました。
(写真:TTXVN)
国連の仲介によるシリアの和平協議は、停戦が長続きしなかったことなどから、去年4月から中断していますが、アサド政権と穏健な反政府勢力の代表が参加して今月23日からスイスのジュネーブで再開することになっています。
協議の再開を前に国連のデミストラ特使は19日、ドイツで開かれている国際会議で演説し、和平協議について「政治的解決の見通しがなければ、停戦も長くは続かない」と述べ、今回の協議の重要性を強調しました。
しかし、協議の行方については、「まずは議論の余地があるのか見極めたい」と述べるにとどまり、難しい協議になるという見通しを示しました。
一方、デミストラ特使は、アメリカのトランプ政権のシリア政策について、「アメリカが何を目指しているのか私には分からない」と述べ、トランプ政権に対し具体的な政策を早く示すよう求めました。
シリアでは去年12月、アサド政権と穏健な反政府勢力が停戦で合意し、以前に比べると戦闘は収まっていますが、一部では衝突が続いており、依然として不安定な状況となっています。