国連総会 シリアの即時停戦求める決議 賛成多数で可決
(写真:ロイター)
(NHK)シリアでは、ロシア軍の支援を受けるアサド政権の軍が北部の都市アレッポの完全制圧を目指し、空爆や砲撃を強めていて、連日、大勢の住民が犠牲になるなど、人道危機が深刻化しています。
こうした中、国連総会では9日、カナダが中心になって提案した、すべての当事者に即時の停戦を求める決議案が採決にかけられ、国連加盟国のうち、日本やアメリカなど122か国が賛成して賛成多数で採択されました。一方、決議案には、内戦の当事者のシリアのほか、ロシア、中国など13か国が反対し、36か国が棄権しました。
国連では、今月5日に安全保障理事会でアレッポでの1週間の停戦を求める決議案が採決されましたが、アサド政権を支援するロシアと中国が拒否権を行使して否決されています。今回の国連総会の決議には拘束力はないため、今後、安全保障理事会で停戦の実現に向けて一致した対応をとれるかどうかが引き続き、焦点となります。