大気汚染、死亡リスク要因2位に―新報告書が指摘

(VOVWORLD) - 報告書によりますと、2021年には大気汚染が主な原因で亡くなった人は世界全体で810万人に上り、多くの人々が消耗性慢性疾患を抱えています。
大気汚染、死亡リスク要因2位に―新報告書が指摘 - ảnh 1(写真:VOV)

新報告書「世界の大気の状態(State of Global Air=SoGA)第5版」によりますと、大気汚染は人間の健康に対する影響を一層強めており、世界の死亡リスク要因の第2位に位置付けられています。

アメリカを拠点とする独立非営利研究機関である健康影響研究所(HEI)が19日発表したこの報告書は、ユニセフ(国連児童基金)の協力により初めてまとめられました。

同報告書によりますと、2021年には大気汚染が主な原因で亡くなった人は世界全体で810万人に上り、多くの人々が消耗性慢性疾患を抱えています。これにより保健医療システム、経済、社会に多大な負担がかかっています。

特に5歳未満の子供は大気汚染に対して脆弱であり、早産、低体重児出産、喘息、肺疾患などの健康被害が報告されています。2021年には、70万人以上の5歳未満児が大気汚染に関連して亡くなっており、この年齢層における死亡リスク要因としては栄養不良に次いで第2位となっています。特にアフリカとアジアでは、屋内で汚染につながる燃料を使って調理することによる家庭内の空気汚染が原因で、50万人の死亡が関連しているとされています。

世界の大気汚染による死者数の90%以上にあたる780万人の死因は、PM2.5であり、これには大気中のPM2.5や家庭内の空気汚染が含まれます。直径2.5マイクロメートル以下のこの微粒子は、非常に小さいため肺に残り、血流に入り込み、多くの器官系に影響を与え、心臓病、脳卒中、糖尿病、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの成人の非感染性疾患のリスクを高めます。

報告書によりますと、PM2.5は世界中で最も一貫したかつ正確な、健康障害の予測因子であることが判明しています。(ユニセフ)

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