(写真:Washington Magazine)
(NHK) アメリカ大統領選挙まで10日を切る中、世論調査でリードする民主党のクリントン候補は、みずからのメール問題をめぐる捜査の再開を受けて、疑念の払拭(ふっしょく)に努める一方、共和党のトランプ候補は「ついに正義が遂行される」などと批判し、最後の巻き返しを図っています。
アメリカ大統領選挙は、来月8日の投票日まで10日を切る中、民主党のクリントン候補をめぐり、FBI=連邦捜査局が28日、国務長官時代に私用のメールアドレスを公務に使っていた問題に関し、新たなメールが見つかったとして捜査を再開することを明らかにしました。
これを受けて、クリントン氏は29日の演説で、「選挙の直前にこのようなことが起きるのはとても不思議だ」と述べたうえで、FBIに対して国民に速やかに詳しい説明をするよう求めているとして、疑念の払拭に努めました。
これに対して、共和党のトランプ候補は同じ日の演説で、「皆が強く望んでいた正義がついに正しく遂行される」と述べて攻勢を強め、最後の巻き返しを図っています。
メール問題の捜査再開をめぐり、アメリカのメディアは、新たに見つかったメールは、FBIが別の事件の捜査過程で入手したクリントン氏の側近のものと見られるとする一方、捜査再開を明らかにしたコミー長官の判断について、司法省は選挙に影響を及ぼしかねないとして反対していたと報じるなどアメリカ国内で大きな議論となっています