(NHK)安倍総理大臣がアメリカのオバマ大統領とともに旧日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊し、所感を述べたことについて、アメリカの主要メディアは、「両国の和解の新たな一幕になった」などと伝えています。
(写真:AFP/ TTXVN)
アメリカの有力紙、「ニューヨーク・タイムズ」は、27日の電子版で、「ことし5月のオバマ大統領の広島訪問に続く両国の和解の新たな一幕になった。日米は、戦争をへて強固なパートナーシップを築き上げ、敵どうしが友人となることが可能だということを示している」と評価しています。一方で、「安倍総理大臣は悔い改める姿勢を示したが、謝罪はしなかった」とも伝えています。
また、ニューヨーク・タイムズは、ウェブサイト上に安倍総理大臣の所感の全文の英訳を掲載していて、今回の訪問への関心の高さもうかがわせています。
またアメリカのABCテレビは、27日夕方のニュースで、「日本の総理大臣がアメリカの大統領とそろってアリゾナ記念館を初めて訪れた歴史的な訪問だ」などと、両首脳による献花や黙とう、それに所感の発表を詳しく伝えました。
ニュースでは、安倍総理大臣は謝罪はしなかったが、犠牲者への追悼の意を表したと伝えたうえで、真珠湾攻撃の生存者の中には日本が謝罪する必要はないという意見もあると紹介しています。そしてニュースの最後に、現地で取材した記者が、「日米両国は過去の苦しみを乗り越え前へ進んでいる」と報告し、まとめています。