【時事】シリア軍が化学兵器を使用したと断定し、対抗措置として同国空軍基地へのミサイル発射に踏み切ったトランプ米政権は、追加攻撃もちらつかせながら、アサド政権への圧力を強めていく構えです。これに対し、アサド政権や後ろ盾のロシア、イラン両国は反発を強め、対立が深刻化しています。
(写真:AFP/TTXVN)
トランプ大統領は8日、議会に宛てた書簡で、6日のミサイル攻撃に関し、アサド政権軍の化学兵器使用能力をそぎ、化学兵器の拡散を阻止する目的で指示したと説明した上で、「必要かつ適切なら追加の行動を取る」と強調しました。ヘイリーアメリカ連大使も、7日の国連安保理緊急会合で「もっとやる用意がある」と追加攻撃の可能性に言及しました。
また、ティラーソン米国務長官は9日のCBSテレビで、ロシアが、シリアの化学兵器廃棄に関する2013年の米ロ合意の順守に失敗したと指摘しました。「多くの子供や罪のない市民の殺害を招いた」と批判しました。長官は11日からのロシア訪問で、ラブロフ外相とシリア問題を協議する意向です。