韓国 野党3党が大統領の弾劾求める議案を国会に提出
パク・クネ大統領=
EPA/ Yonhap/TTXVN
(NHK)韓国の野党3党は3日朝早く、パク・クネ(朴槿恵)大統領の弾劾を求める議案を国会に提出し、大統領が今月7日の午後6時までに来年4月末の辞任を表明しなければ議案は可決される公算が高く、大統領の進退問題は新たな山場を迎えようとしています。
一連の事件をめぐって、パク・クネ大統領は再来年2月の任期満了を待たずに与野党の決定を受けて辞任する意向を表明しましたが、野党3党はあくまで弾劾手続きを推し進めるべきだとして、3日朝早く、弾劾を求める議案を国会に提出しました。
議案では、大統領の弾劾を求める理由として長年の知人、チェ・スンシル(崔順実)被告らをめぐる一連の事件を挙げ、「チェ被告などに特別な利益を与えるため企業に資金の拠出を強要し、市場経済の秩序を乱した」と主張しています。
また、旅客船セウォル号が沈没した際の大統領の対応について、「国民の生命と安全のための積極的な措置を取らなかった」と指摘し、いずれも憲法に違反するとしています。
議案は、今月8日の本会議に上程され、9日に採決が行われる見通しです。議案をめぐって、与党「セヌリ党」は大統領が来年4月末の退陣を表明すれば、弾劾する必要はないという立場です。ただ、鍵を握る与党の非主流派は、今月7日の午後6時までにパク大統領が退陣時期を表明しなければ採決で賛成に回る構えで、その場合、議案は可決される公算が高く、大統領の進退問題は新たな山場を迎えようとしています。
一方、3日はパク大統領の退陣を求める抗議集会が6週連続で開かれる予定で、大統領が辞任の意向を示したあとも支持率が歴代最低にとどまる中、早期の退陣を求める大勢の市民が参加すると見られています。