WEFメコン会議 フック首相 メコン地域の経済統合を提唱
25日午後、ハノイで、WEF世界経済フォーラムメコン会議が開幕しました。開幕式で演説にたったベトナムのグエン・スアン・フック首相は、「ASEAN共同体が2015年末に設立されたのはメコン川流域の経済統合に弾みをつけるであろう」と述べました。
しかし、メコン川流域の諸国は、他のASEAN加盟国との経済発展格差が大きいことや、気候変動が予想より早く起きていること、安い人件費の優位がなくなっていることなどいろいろな課題と試練に直面していると指摘しました。フック首相は今回の世界経済フォーラムメコン会議を通じて、メコン川流域諸国の経済をさらに発展させる方向が出されるとの希望を表明し、次のように語りました。
(テープ)
「経済統合は重要な優先課題です。メコン川流域諸国は地域内外の相手国と協力して、東西経済回廊や南北経済回廊、南方経済回廊などの交通システムの整備を加速させる必要があります。ベトナムは、インフラ整備と生産サプライチェーンに従事している企業にいろいろな便宜を図っております。」
このように語ったフック首相は「貿易、投資、観光分野での協力は重要な原動力となっている。メコン川流域諸国はASEAN加盟諸国と力を合わせ、2025年をめどに統一した市場の構築の実現に尽力している」と明らかにしました。さらに、「メコン川流域諸国は創意を凝らし、刷新を進めた上で、競争力の向上に力を入れなければならない」と強調し、次のように語りました。
(テープ)
「気候変動による影響やメコン川の水資源の持続不可能な開発はベトナムのメコンデルタを含むメコン川流域の環境保全、食糧安全保障、持続的な発展に大きな試練をもたらしています。ですから、成長と参入による利益の不平等な配分や発展格差の是正、持続可能な開発目標の2030アジェンダの達成はメコン川流域の協力戦略とそれぞれの加盟国の優先課題に位置づけられています。」