ハノイ便りの時間がやってまいりました。
ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。
アン こんにちは。アンです。前回にユネスコのアジア太平洋地域の記憶遺産として認定されたグェン王朝の行政文書を紹介しましたが、今日のこの時間はそれらの行政文書の価値についてご紹介していきましょう?
ホアイ はい。グェン王朝の行政文書は本当に独自のもので、資料的価値は高いです。これらの文書はおよそ150年間にわたり存在したベトナム最後の王朝であるグェン王朝の歴代の王様が発布した主張や命令を示しました。
アン 前回お話しましたように、これらの行政文書は多くの分野において信頼性の高い情報を提供し、グェン王朝の多くの分野における状況を物語っています。
ホアイ これらの行政文書を基に、『大南實録正編』、『大南一統志』、『明命正要』などの史書が編纂されることになりました。
アン 国立保管局のレ・ティ・ミン・フォン( Le Thi Minh Huong) 博士は「グェン王朝の行政文書は3つの種類に分けられる。これらはグェン王朝の行政機関が発行した文書、王様が作成した文書、および、外交文書である」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「グェン王朝の行政文書の最も際立った独自性は王様の記しがあったということです。王様がこれらの文書に朱印で記しました」
アン フォン博士の話でした。今保存されているグェン王朝の行政文書はいずれも原本で、発行された日付とその王朝の押印があります。
ホアイ これは東洋における封建国家の各レベルの行政府の管理活動を真実を反映するものです。漢字とチュノム研究所のグェン・コン・ベト所長代理は次のように語りました。
(テープ)
「これらの文書に押印された印章はさまざまです。印章のある文書は威信があります。一枚の行政文書には一つの印章だけでなく、この文書が届けられる途中に様々な印章が付けられるようになります。これらすべての印章がそろわなければ、完全な行政文書とは言えません」
ホアイ ベト所長代理の話でした。では、この辺でちょっとティタイムにしましょう。
「 」 をお送りしました。
話を続けましょう。国立保存センター1号館は破損した行政文書の復旧を行ってきました。その他、この文書はデジタル化されました。国立保存センター1号館のハ・バン・フェ( Ha Van Hue) センター長は「グェン王朝の行政文書が世界記憶遺産として認定されてから、これらの文書の保存活動はさらに強化される」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「私たちはこれらの文書の価値を十分に活用するためのプロジェクトを検討しています。先ず始めに、これらの行政文書をテーマ別に公表するということです。近い将来、国立保存センター1号館ではグェン王朝の行政文書を展示する空間を開設します。そして、次にこれらの行政文書をテーマにした国際セミナーを開きます。」
ホアイ フェ センター長の話でした。歴史の数多くの浮き沈みを経たにもかかわらず、現在、グェン王朝のおよそ8万5千部の行政文書が維持、保存されています。
アン これらの行政文書は木蓮科の樹木で作られた箱の中に保存されています。
ホアイ これらの行政文書を通じて、科学、社会、歴史、地理などの分野に関するグェン王朝の様子を理解できるようになりますね。
アン そうですね。では、おしまいに歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
「歌」をお送りしました。
リスナーのみなさん。今日のこの時間はグェン王朝時代の行政文書の価値についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。
Chao cac ban。