トーヘーの若い職人ダン・バン・ハウさん

(VOVWORLD) -トーヘー(Tò he)は昔からあるベトナム北部の農村部の子供のおもちゃです。この玩具は染色した米の粉から作られ、見た目も作り方も日本の飴細工に似ています。

竜やニワトリ、サル、ゾウ、トラ、そしてバラの花、さらには、スーパマンやピカチュー、マンガのキャラクターなど、子供たちの様々なリクエストに応じて形が整えられます。

トーヘーの若い職人ダン・バン・ハウさん - ảnh 1ダン・バン・ハウさんが作ったトーへー

この20年、ハノイ郊外のフースエン県フオンズック村スアンラー集落に住むダン・バン・ハウさんはトーへーを研究し、改良するために全力で取り組んできました。トーへー職人ハウさんはトーへーを作る伝統職業村スアンラーの伝統工芸を維持、保存するだけでなく、国内外の人々にトーへーを紹介することで大きな貢献をしてきました。

ハウさんは幾世代もトーヘーを作る家族に生まれたことから、幼くしてトーヘーを作り始めました。これまで、ハウさんは職業村に与えられた多くの賞を受賞しました。2014年、ハウさんはハノイ市人民委員会から「ハノイの職人」という称号を受領し、ハノイの最も若い職人の一人となりました。

ハウさんはトーヘーを作る伝統工芸を維持、保存する過程で、多くの困難に直面しました。トーヘーは米粉から作られますが、ハウさんは粉にカビが生えやすいことやトーヘーの伝統的な作り方が忘れられつつあることに気づき、粉の研究、開発と伝統的な作り方の復旧に力を入れてきました。ハウさんの話です。

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「私は昔ながらの伝統的トーヘーの復旧に力を入れています。このトーヘーには特別な技能が必要です。外国の漫画などに登場するキャラクターだけをモチーフにトーヘーを作るならば、ベトナムならではの特有な文化を失うことでしょう。」

ハウさんの弛まぬ努力と創造により、多くのユニークなトーヘーが作られるようになりました。ハウさんが作ったトーヘーは故郷の村だけでなく、全国各地で開催される見本市や観光地などに紹介されています。先頃ベトナム駐在ユネスコ事務所の主催によりハノイで行われた美術手工芸品の見本市で、ハウさんが作ったトーヘーを展示するコーナーが多くの人々の注目を集めました。

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1(男性):「このようなユニークなトーヘーを見たことはありませんでした。繊細で、形から色彩まで生き生きとしています。これらのトーヘーはお土産に最適です。」

2(女性):「この中で最も好きなのは果物の籠盛りの形をしたものです。小さくても、繊細に作られています。トーヘーの原料が改善され、長期間保管できるようになりました」

ベトナム駐在ユネスコ事務所の幹部の一人チャン・テイ・ゴック・ハンさんは伝統手工芸品の維持、保存に対するダン・バン・ハウさんの貢献を高く評価し、次のように語りました。

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「現在、トーヘーは全ての子どもにとって玩具というわけではありませんが、ハウさんは伝統的な原材料を使い、現代に見合うように改良してきました。そのため、ハウさんのトーヘーは色が鮮やかで、3年間にも保存できるようになりました」

トーヘーの若い職人ダン・バン・ハウさん - ảnh 2ダン・バン・ハウさんが作ったトーへー

普段、1つのトーヘーの値段はおよそ2万~3万ドン(約120~180円)ですが、ハウさんのトーヘーは繊細な作品であるため、一つ50万ドン(約3千円)ほどするものもあります。

現代的な生活の中で、伝統工芸品を維持するのは難しいですが、その工芸品の価値を向上させるのはさらに難しいことです。しかし、トーヘーの若い職人ハウさんは最初の成功を収めました。今後、ベトナムのトーヘーの価値の向上には、長い時間と多くの試練があるこもしれませんが、ハウさんはその試練に立ち向かう姿勢でいます。

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