ハノイ便りの時間がやってまいりました
音楽
フン リスナーの皆さん、今日はこの数日、ハノイを始めベトナム北部の各地は真冬(まふゆ)の寒さに包まれています。日本で皆さんも冬の寒さを味わっているそうですね。
ホアイ ええ。冬の寒さがななければ、春の暖かさもありませんね。
フン そういうことですね。
ホアイ 今日はそんな寒いハノイから東洋的な教会であるファッジェム教会の話しをしたいと思います。
フン 今までにないテーマですね。 鐘の音
ホアイ お聞きいただいた音は北部ニンビン省キムソン県にあるファッジェム教会の鐘の音です。ベトナムの歴史学者によりますと、1627年、カトリックの宣教師が船でニンビンに辿り着き、それ以来ここからホン川周辺にカトリックが普及していったそうです。現在のファッジェム教会は、ベトナム人 のチャン・ルック(Tran Luc)神父の指示のもとに1875年から1899年の間に建築されました。
フン 130年の歴史を持つファッジェム教会は現在までそのまま存在しており、ベトナム北部における建築文化の歴史展開を知る意味でも非常に大切なものです。
ホァイまた、その内部の空間は木造架構はそれまでの寺院や民家などベトナム木造建築の系譜のなかにありながら、独特の空間を創りだしており、外来のキリスト教文化を土着の建築文化に取り組んだベトナム独自の教会建築だと言えます。
フン ファッジェム教会の基本構成は円柱を梁(はり)や束などで固めた木製を建て並べた長堂平面の「木造部」と、その両側にたつ石の壁からなっています。正面入口を有するファサード壁は大きく、西洋の教会堂のモチーフなどをしたものが多いです。
ホアイ ファッジェム教会は大きな教会一棟(いっとう)と小さな教会5棟で構成されています。これについて、ベトナム宗教研究院のグェン・ホン・ズォン院長は次のように語りました 「テープ」
「ファッジェム教会はベトナムの建築風を持つ教会をモチーフとした東南アジア地域の建築を持つ教会です。この教会の構築全体を見ますと、十字架が屋根の上にない場合、その教会をベトナムの宗教・信仰の施設に似ている感じがします」
ホアイ ズォン院長の話でした。この教会のなかには、集落単位で建設された小さな教会堂が数多く含まれています、
フン また、教会堂の内部は祭壇と信者が並ぶ空間とに分かれています。中では、おそらく荘厳さや式典などの利便性などから、天井が張られる場合が多く、信者席と異なる架構を用いることによって分断化が図られています。
ホアイ そうですね。この建築風は西洋式の建築風でありながら、ベトナム北部の建築文化を持っていますね。
フン そうですね。ではこの辺で、ティータイムにして 「 」をどうぞお聞きください。
ホアイ 話しを続けましょう。ファッジェム教会では 大聖堂はベトナム北部の寺院や民家など従来の建築には見られない教会独自のものであったと考えられます。
フン そうですね。寺院や民家などのような伝統的な形式を持ちながらも、内部は時代がかっています。
ホアイ 本当に伝統的な形式ですよね。国内外の研究者はその建築風を素晴らしい彫刻芸術と見做しています。そういう素晴らしい建築スタイルで、今日ファットジェム教会は国内外観光客にとって魅力的な観光スポットとなっていますね。
フン そうですね。この教会は単なるカトリックの建築であるだけでなく、カトリックとベトナムの信仰との美しい調和を示すものですね。
ホアイ そうなんです。観光客一人であるグェン・フィ・コンさん(NguyenHuyCong)は次のような感想を述べています
「テープ」
「この教会を訪れたのは今回が初めてです、ここでの穏やかな空間及び先輩たちの才能を実感しました。シンボリックで、先輩たちがこんな大規模な教会を建てたことが考えられません。この教会は美しい教会で、東南アジア地域及びベナムの独自文化を持っています。」
ホアイ コンさんの話でした。ニンビン省人民委員会はユネスコにファッジェム教会を世界有形文化遺産として認定する申請書類を作成しました。この教会は世界文化遺産になるかどうか、まだわかりませんが、ベトナムの保存されるべきの財産となることでしょう。
フン そうですね。では、歌をお聴きいただきながら、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
フン:「 」でした。リスナーの皆さん、今日のハノイ便りはファットジェム教会についてご紹介しました。それでは、今日のこの時間はこれで終わります。又、来週お会いしましょう。ご機嫌よう。