(VOVWORLD) -フエ市はベトナムのフェスティバルの都市としても知られています。
古都フエはトアティエンフエ省の省都で、首都ハノイから南へ675キロ、ホーチミン市から北へ900キロ 離れた所にあります。フエ市は自然条件、伝統文化などあらゆる面において、フェスティバルの開催都市としての十分な条件を整えています。
古都フエは19世紀から20世紀にかけて、ベトナムに存在したグエン朝の都として栄えました。1993年、古都フエの遺跡群がユネスコ=国連教育科学文化機関により、世界文化遺産として認定されました。
ベトナムとフランスの両政府によって提唱されたフエフェスティバルは、2000年に初めて開催され、以来、2年毎に開かれています。現在、フエ市はベトナムのフェスティバルの都市としても知られています。
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、2年ぶりとなるフエフェスティバルですが、2022年からは形態を改め、季節ごとにプログラムが変わる年間を通じてのフェスティバルとして生まれ変わります。これにより、祭りや文化芸術公演、観光活動などが一年中行われるようになりますが、メインの活動は従来と変わらず6月末に開かれるフェスティバルです。
新しいフエフェスティバルの一環として、年間を通じ、タイントアン村での定期市、フォックティック村という古い村の見学、食文化紹介などが予定されており、これまでに、フランス、ベルギー、スペイン、イスラエル、スリランカの5か国が今年、芸術公演への参加を登録しています。
また、新しいフエフェスティバルは6月25日に開幕式が行われ、ベトナムの伝統衣装アオザイのファッション・ショー、チンコンソンの音楽公演、文化の色という路上パフォーマンスなどの演目が披露される予定です。フエフェスティバルが新たな形態で開催されることはコミュニティの関心を集めています
フエフェスティバルセンターのフイン・ティン・ダットセンター長は「2022年のフエフェスティバル・ウィークの会場はフエ王城内に留まらず、フエ市を流れるフオン川沿いに拡大される」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「以前は、開催期間が一週間のみでフエ市の文化的価値が最も際立つイベントを紹介していましたが、今後は一年中祭りやイベントを行い、来場者はいつでも地元の文化を親しむことができます」
文化研究者グエン・スアン・ホア氏によりますと、フエ市はフェスティバルの都市であることから、ここで一年中フェスティバルを行う必要がある。フエフェスティバルはベトナムで開かれているフェスティバルの中で、最もオーセンティックなものである。現在、フエフェスティバルの質の向上を目指し、フエ市の行政府はサービス業の企業と協力しているとしています。ホア氏の話です。
(テープ)
「新しいフエフェスティバルの開催に関しては、イベントだけでなく、都市としての特別なサービス形態を作りだす必要があります。フエフェスティバルは伝統的な祭りが開かれるだけでなく、観光客が訪れることによりサービス業がさらに発展するチャンスにもなります」
過去20年間、10回にわたり開催されたフエフェスティバルはベトナムの最大の芸術フェスティバルとなり、国内だけでなく、世界の友人をも魅了しています。フエフェスティバルの成功により、フエ市を訪れる国内外の観光客も年を追うごとに増加しています。
フェスティバルが初めて開催された2000年にフエ市を訪れた観光客の数は年間延べ90万人程度でしたが、現在その数はおよそ400万人にのぼっています。トアティエンフエ省人民委員会のグエン・タイン・ビン副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「フエフェスティバルを通じて、フエの文化を世界の友人にアピールすることができます。フエフェスティバルは国内だけでなく、世界にも知られる有名なブランドのフェスティバルとなっています。フエフェスティバルはトアティエンフエ省の観光の発展に大きく貢献していると言えます」
フェスティバルの開催は非営利活動で、フエ市の文化遺産の維持、保存とその価値を発揮するためのものです。また、このフェスティバルは経済、観光、サービス業の開発に役立ち、地元住民に雇用創出と所得向上のチャンスを与えることでしょう。