(VOVWORLD) -現在のベトナム国旗は 『金星紅旗(Cờ đỏ sao vàng)』と呼ばれていおり、赤地の中央に金色の星が配置されたものです。
ベトナム戦争が終結した翌年、1976年7月2日に、ベトナム統一国家であるベトナム社会主義共和国が成立した際、国旗として正式に定められました。ベトナム人は世界のどこに行っても、その金星紅旗を見ると感慨深くなります。今日のこの時間はベトナム国旗についてお伝えします。
ベトナムの金星紅旗は初めてその姿を現したのは1940年11月で現在の南部ティンザン省の前身であるミートゥ省で行われた南部蜂起のことでした。その前年の3月、南部の共産党委員会は蜂起計画を作成した時、ミートゥ省の党委員会に対し、インドシナの帝国主義者反対民族戦線の旗をデザインするよう要請しました。
そのため、ミートゥ省の祖国戦線活動を担当するレ・クアン・ソーさんはその任務を受け、金星紅旗をデザインしました。そのデザインはベトナム共産党の初代書記長であるチャン・フー氏の願いに基づいたものです。
旗の大きさは長方形の縦横の比率が3:2で、中央の星は、5角の頂点を通る円の半径が長辺の5分の1の長さになっています。星は頂点のひとつが真上になるように配置しなければならず、逆に掲揚してはならないと規定されています。
1940年7月ミートゥ省で行われた南部共産党委員会会議で、この「金星紅旗」がベトナム国旗として定められました。その中で、赤は「革命で流された血」の色を、黄色(金色)はベトナム人の肌の色を表し、星(五芒星=ごぼうせい)の5つの突起は、「知識人」「農民」「労働者」「商人」「兵士」 を意味しており、この5つの階級の団結を象徴していると解釈されています。ティンザン省共産党宣伝教育委員会のレ・バン・ティ副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「『金星紅旗』は千年にわたり、国の独立を守るため行われた外国からの侵略者との戦いの結晶を表すものです。ベトナム国旗はベトナムの統一、独立、自主、平和を確認しています。この国旗は民族独立のために命を犠牲にしてきたベトナムの数多くの人々の貢献につながっています」
1940年11月23日に行われた南部蜂起で、『金星紅旗』の姿が出現しました。その蜂起は失敗に終わりましたが、貴重なものが残りました。それがベトナムの国旗となる『金星紅旗』です。
その後、ベトナム共産党とベトナム民主共和国の重要な文書では「金星紅旗」がベトナムの国旗として認定されました。ベトナム歴史科学協会のファン・スアン・ビエン副会長は次のように語りました。
(テープ)
「南部蜂起は外国侵略者との闘いにおけるベトナム民族の頑強不屈精神や民族の独立、大団結の精神を象徴する『金星紅旗』を誕生させました。それがのちに、独立したベトナムの国旗となりました」
このように語ったビエン博士は「それぞれの国々は国旗や国歌がある。ベトナム国民はベトナムの国旗を見ると誇りを思っている」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「どこで住んでいても、ベトナムの国旗を見ると国の誇りを感じます。そのため、その国旗がどのように誕生したか、国旗に関する歴史の道のりなどを理解しなければなりません。これは若者を始め、すべての人々に教育する必要があります」
現在、ベトナム全土で、ベトナムの国旗が風に翻て、強固で永遠に繫栄するベトナムのことを象徴しています。
以上、ベトナムの国旗である『金星紅旗』についてお伝えしました。では、今日のハノイ便りはこのへんで失礼します。