(VOVWORLD) -、今年、それぞれの地方や地区、家族は新型コロナウイルス感染症予防規制を順守するため、相応しい形で中秋節を楽しみました。
ベトナムでは、中秋節は子供向けの節句であり、ずっと昔から続いています。今年も中秋節がやってきましたが、ベトナムの多くの省や市で新型コロナウイルス感染症が蔓延していることから、子供たちは例年と違った中秋節を迎えました。
例年ならば、中秋節になると、子どもたちは、両親や周りの大人から、太鼓や、星型の提灯、紙で出来たお面などの伝統的な玩具を買ってもらいます。中秋節当日の夜、子供たちは公園や居住地の広場などに集まって、満月の光の下で、お面を被って、星型の提灯を持って、提灯行列をする他、月餅やザボン、カキなど中秋節によく食べるものを味わいます。
しかし、今年、それぞれの地方や地区、家族は新型コロナウイルス感染症予防規制を順守するため、相応しい形で中秋節を楽しみました。また、今年、新型コロナ禍で、中秋節の伝統的玩具や月餅を売る店も少なくなっています。そのため、中秋節を迎えるため、母親たちは多くの食材を買ってきて、自分の手で中秋節の月餅や食べ物を作っていました。一方、父親たちは例年ならば外へ出て玩具を買いましたが、今年は自分の手で子供たちにお面や星型を作ってくれました。
今年、新型コロナウイルス感染症が蔓延しているので、中秋節の玩具と月餅を売る店が例年より少なくなっていました。特に、新型コロナ予防対策で最も規制が厳しい首相指示16号が適用されている地方で、子供が自宅で中秋節を迎えるように、父母たちは自分の手で中秋節の玩具を作ったり、月餅や美味しい料理を調理したりしていました。
ハノイ市トゥンティン県に住む5歳のレ・ニャット・ナムさんは母と共に提灯を作っていました。ナムさんの母親は色紙と石鹸の古い箱を使って、提灯を作ってくれました。自分で作った提灯は店で買ったものと違って、電灯や音楽が付いていませんが、ナムくんは大好きです。ナムくんの話です。
(テープ)
「今日、ぼくと母は提灯を作りました。私と妹にそれぞれ1個ずつを作ってくれました。中秋節がやってきて、この提灯を楽しむことを望んでいます。」
今年の中秋節に、ハノイ市内タインスアン地区に住むゴ・タイ・ハーさんは木の葉、タニシの骸、自分で育てた野菜などを使って、様々な遊びと玩具を子供に作ってくれました。ハーさんの話です。
(テープ)
「毎年、中秋節になると子供に玩具を買ってあげましたが、今年、新型コロナウイルス感染症が落ち着かないので、外へ出かけるのは難しいから、家にあるものを生かして、玩具を作りました。例えば、お面まらば、絵の具やボール紙があればできます。また、プラスチック製の箱、ロウソク、ボール紙を使って、提灯を作りました。形は店で買うもののようにきれいではありませんが、自分の手で作るものから、子供が大好きです」
今年の中秋節に、新型コロナウイルス感染症が流行している各省や市は例年のように、子供たちを集まって、中秋節を楽しむというイベントを行うことなく、その代わりに、困難に直面している子供たちを支援する様々な活動を行っていました。北部ハイズオン省では現在、816人の子供が特別な困難に直面しており、その中の400人が扶養手当を受けています。ハイズオン省労働傷病軍人社会事業課のグエン・テイ・ラン・フオン課長は次のように語りました。
(テープ)
「ハイズオン省は予算を拠出して、孤児や身体障碍児など困難な状況にある子供に125人分のプレゼントを贈りました。今年の中秋節に行われていた支援活動は子供たちに対する社会全体の関心を示しています」
一方、南部カントー市の労働傷病軍人社会事業局は政府と支援者からの支援により、少数民族出身の子供や貧しい世帯の子供など困難に直面している子供を対象に「中秋節を楽しむ」というイベントを開催しました。しかし、イベントで、子供たちは安全な距離を守り、中秋節の贈り物を受けた他、文芸公演を行いました。カントー市労働傷病軍人社会事業局のティウ・ミン・ズオン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「今年の中秋節を楽しむ文芸公演は子供たちが自分で公演したものです。これらのイベントを通じて、子供たちは自らの能力を発揮するチャンスとなります」
ベトナムが新型コロナウイルス感染症を制圧するならば、子供たちは他の楽しい中秋節を楽しみますが、新型コロナ禍に過ごしていた今年の中秋節は特別で忘れがたいものとなることでしょう。