春を彩る伝統の技:ハノイのレスリング祭り

(VOVWORLD) - 旧暦の1月から3月にかけて、ハノイ市内外で賑やかに響き渡るレスリング祭りの太鼓の音。各地域で開催される伝統的なレスリング大会は、ベトナム民族の尚武の精神を称えるとともに、地域固有の文化を次世代へと継承する重要な役割を担っています。
春を彩る伝統の技:ハノイのレスリング祭り - ảnh 1マイドン村のレスリング祭りの神輿

マイドン村のレスリング祭り:2000年の歴史を持つ伝統

(現場の音)

ハノイのレスリング祭りといえば、ホアンマイ区マイドン地区のレスリング祭りをはずすことはできません。旧暦1月4日から7日まで開催されるこの祭りは、首都で最も早く行われるだけでなく、約2000年の歴史を持つ最古のレスリング大会でもあります。マイドン村の歴史研究家ヴー・ヴァン・アウ氏は次のように語りました。

(テープ)

「この大会はチュン姉妹の時代(西暦40年頃)から続く歴史があります。各地から人々が集まり、試合前には選手たちが先祖に礼拝してから『セダイ』と呼ばれるウォーミングアップを行い、お互いの技を披露します」

特徴的なのは「礼拝レスリング」と呼ばれる開幕試合です。これは経験豊かな高齢のレスラーが観客に伝統技を紹介するために行われます。マイドン村の長老レスラー、グエン・ドアン・トゥイ氏は次のように説明します。

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「1982年から毎年、礼拝レスリングに参加しています。村の伝統では、外部からのレスラーが参加していない場合にのみ、地元の若者がデモンストレーション試合に出場できるのです」

春を彩る伝統の技:ハノイのレスリング祭り - ảnh 2高齢のレスラーによる「礼拝レスリング」

村の誇りと喜び:参加者たちの声

マイドン村のレスリング場は、ハノイだけでなく他地域からも多くの選手が集まる名所となっています。参加者らに伺いました。

(テープ)

「地域のレスリング文化の発展は、村の団結とスポーツ精神を強化し、若者の交流機会を増やしています。心身両面で皆に大きな恵みをもたらしています」

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「マイドン・レスリングはハノイの貴重な文化遺産です。毎年参加することで、健康増進と新年の活力を得ています。運営側の取り組みも素晴らしく、観客の熱狂的な応援が選手たちを鼓舞しています」

ハノイ全域に広がる春のレスリング祭り

マイドン村以外にも、タインチー県のチエウクック村、タックタット県のブン村とクーバー村、ホアイドゥック県のドンラオ村、ザーラム県のナイン村など、多くの地域で伝統的なレスリング大会が開催されています。

(現場の音)

各会場では選手の身長、体重、年齢に応じた対戦が組まれ、女性レスラーによる試合も人気を集めています。クオックオアイ県フォンソン村では、10代から成人までの年齢別対戦が行われ、選手たちは緊迫感あふれる華麗な技を披露しています。祭りの雰囲気の中で老若男女問わず多くの人々が熱い思いを語ります。

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「春の訪れとともにレスリング祭りに参加できて、本当にワクワクしています。私たちの村がこれほど盛大な祭りを開催できることを誇りに思います」

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「子どもの頃からずっと毎年見ています」

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「年を重ねてもこの祭りの日は特別です。とても楽しんでいます」

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「朝早くから準備して参加するのが楽しみなんです」

春を彩る伝統の技:ハノイのレスリング祭り - ảnh 3

伝統の継承と文化的価値

レスリング祭りでは、世代を超えた技の伝承が行われます。高齢のレスラーにとって、これは単なる競技ではなく、地域の伝統と武術のこころを若い世代に教える場でもあります。こうした伝統から、地方から国際レベルまで活躍する多くのレスラーが育っています。

クオックオアイ県文化情報スポーツセンターのグエン・ドゥック・ティン氏は次のように語りました。

(テープ)

「長年にわたり、当地域では活気あるレスリング大会が開催され、国内外のチャンピオン級選手も多く参加しています。旧正月以降、県内で約6つの春季大会が開かれ、多くの観客を魅了しています」

レスリング大会は各村の伝統的な祭りと深く結びついており、単なる娯楽を超えた文化的価値を持っています。人々はここで武術の精神を表現するとともに、新年の豊作と幸福を願う—そんな人々の思いが込められた大切な文化遺産なのです。

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