(VOVWORLD) -3Tファム協同組合とも呼ばれるカオフォン農産物生産協同組合の会長を務めるブ・レ・トゥオイさんは、オレンジの栽培で起業し、北部山間部ホアビン省カオフォン県カオフォン町における農業経済開発に成功した手本の一人となっています。
トゥオイさん |
トゥオイさんは1983年に生まれ、北部ナムディン省ギアフン県の出身者です。18年前の2006年に、トゥオイさんと家族は、カオフォン町に転居しました。当時、彼女は家庭経済開発のために、オレンジの栽培を行うことにしました。カオフォン県に栽培されるオレンジは現地の天候や土壌が柑橘類に適しているので、他の地方のオレンジと比べ、甘味と香りが優れており、北部の消費者から好まれています。
トゥオイさんは次のように語っています。
(テープ)
「2016年に、ホアビン省植物保護支局にタイントゥオイ安全柑橘類植物栽培グループの設立を申し込みました。そして、2018年に3Tファーム協同組合を設立しました。カオフォン県のオレンジは、消費者から品質を高く評価されていますが、贈り物としてではなく、主に家庭内で食べる果物に選ばれています。ですから、私は、オレンジの付加価値を高めることにしました。3Tファーム協同組合は、有機農法でオレンジやミカンなどの柑橘類の栽培を行っています。私たちの目的は、カオフォンオレンジが輸入フルーツと国内のブランド農産物と競争できるようになることです」
カオフォンオレンジ |
3Tファーム協同組合は、オレンジ栽培のほかにも、オレンジピール、オレンジパウダー、菊花のお茶、パパイヤの雄花のお茶などを生産しています。この協同組合のメンバーとなって、組合員は安定した収入を得られるようになっています。ある組合員は次のように明らかにしました。
(テープ)
「3Tファーム協同組合は、我が家に肥料を提供し、すべてのオレンジを買い付けてくれます。そこで私たちは、消費先を探す心配をしなくてすみます。平均1ヘクタール当たり18トンないし20トンのオレンジを収穫できます」
3Tファーム協同組合のオレンジは、2020年にOCOP一村一品の製品として認められています。同年、トゥオイさんはオレンジファーム体験ツアーを開設しました。トゥオイさんは、カオフォンオレンジの付加価値の向上に注力する一方、常に現地の女性たちに柑橘類の栽培に関する知見を共有しています。 トゥオイさんは次のように語っています。
(テープ)
「3Tファーム協同組合のメンバーは15人です。そのほか、毎日、現地の少数民族ムオン族の労働者を雇っています。女性の就労を優先しています」
さらに、トゥオイさんは、地元の慈善活動の先駆けとなった人物でもあります。彼女は、ASEANビジネスマンクラブと連携して、カオフォン県ズンフォン村に「0ドンショップ」を設置しています。このショップは、日用製品を無料で提供するため、毎週日曜日の朝に活動されます。カオフォン県少数民族担当室のグエン・トゥオイ・ビン副室長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「トゥオイさんは社会活動に積極的に参加し、貧困者の支援をよく行なっています。彼女が創設した3Tファーム協同組合は、多くの農家の経済開発を助けてきました。現在、カオフォンオレンジとその製品は全国各地に出荷され、好まれるようになっています。現在、3Tファーム協同組合はホアビン省における有名な協同組合となっています」
3Tファーム協同組合は21ヘクタールのオレンジ栽培面積を持っています。毎年、およそ350トンのオレンジを収穫します。カオフォンオレンジは国内で高いシェアを占めており、外国にも輸出する計画があるようです。