ホアイさん
南部ソクチャン省枯葉剤被害者協会のメンバーであるグェン・タン・ホアイさんは枯葉剤の被害により、両足に障害があります。ホアイさんの話です。
(テープ)
「僕は3世代目の枯葉剤被害者です。生徒時代に、友だちからよくからかわれて、とても悲しかったです。そして、卒業後、仕事を探すときにも、自分が障害者であることから、何度も断られました。しかし、僕はそれらを負けなかった。ただ、ちょっと寂しかっただけです。」
ホアイさんは歩行が困難になっているものの、いつも顔に微笑みを浮かべています。彼は次のように語りました。
(テープ)
「僕は運を天に任せず、その運命を乗り越えなければいけないと思いました。というのは、自分自身が悲しくても嬉しくてもこれは事実ですから。現実に直面したら、それを乗り越えればいい。そう考えた4カ月後、仕事を探すようになったんです。そして、情報技術を勉強しました。」
仕事を身に着けてから、ホアイさんは結婚しました。当初、二人は、仕事関係で意見や情報をよく交換し合いました。その後、二人は共感しあえるようになりました。ホアイさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「妻も枯葉剤被害者であり、枯葉剤被害者協会の一員でした。そして、彼女はアメリカで勉強をしました。彼女は卒業論文の作成に必要な資料を探すため、私の管理下にあるウエブサイトにアクセスして、私たちと話し始めたのです。何度も話し合って、相手がなかなか良い人だと思って、愛することにしました。」
それから、二人は、インターネットを通して、仕事や生活などについて話し合ったり、英語会話の練習をしたりしました。ホアイさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちが知り合いになってから4年経ちました。2010年に彼女が帰国して、2012年に私たちは結婚しました。二人とも身体障害者であることから互いによく理解しており、尊重し合っています。」
ホアイさんとお父さん
ソクチャン省枯葉剤被害者協会のメンバーであるホアイさんは自分と同じ境遇下にいる人々と共感しあっています。ホアイさんは次のように語りました。
(テープ)
「自分自身よりさらに重度の障害を持つ人々を助けるため、様々な方法を通して支援を呼びかけました。自分も障害者なので、少しでも恵まれない人々の為に役に立ちたいと思うからです。」
自分自身のことを考えるだけでなく、他の人々のことにも配慮している枯葉剤被害者のホアイさんの行動は見習うべきお手本かもしれません。