(VOVWORLD) -北部山間部ソンラ（Son La）省トアンチャウ(Thuan Chau)県のパロン（Pa Long）村は困難な状態にある地方の一つです。しかし、現地に住むモン族の多くの女性たちは、その貧困な状態を乗り越えて、経済発展に励んでいます。ティア（Tia）集落在住のバ・ティ・キアさん一家が畜産を行うことで、安定した収入を得られるようになったことはその一例です。
キアさんと集落の女性たちは、2015年から2019年まで、銀行から低金利の融資を受けて、値うちのある黒い鶏の飼育を始めました。当初は、経験不足のため、多くの鶏が病気になったり、死んだりしました。そして、鶏の飼育に成功した人や、農業奨励担当者などの経験を積みながら、参考書を読んだ結果、鶏の飼育が順調になってきました。鶏は当初10羽でしたが、現在までは300羽を超えています。
鶏の飼育方法について、キアさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「雌鳥が卵を抱きたがる時に、約10〜12個の卵を孵化させます。ひよこが卵から孵化した直後、母鶏と分けて別の場所で飼育します。孵化後7日目に、ひよこには細かく砕いたおコメだけを食べさせます。その後、トウモロコシの粉を混ぜて食べさせます。ひよこが約500グラムほどの重さに達してから、飼料はトウモロコシ、または、籾だけでも大丈夫です。こういう飼育方法を利用すれば、鶏は元気に成長し、早く大きくなります。」
キアさんは、黒い鶏の他、豚肉と魚の飼育もしています。現在、彼女は、3頭の繁殖用豚を飼っています。1頭の雌豚は一年に2回繁殖します。1回につき7～8頭の子豚を産みます。そこで、キアさん一家は、毎年2回も肉豚と子豚を出荷しています。そのお陰で、彼女の年収は、約1億ドン、50万円を超えており、子どもの学費、日常生活を賄っています。畜産の試みを成功させたキアさんは、他の女性たちにもその経験を分かち合いました。
キアさんは次のように語りました。
(テープ)
「私たちは、畜産で経済発展を遂げたいと願う貧しい女性を助けています。例えば、お金を集めて、子豚と雛を飼育してあげることです。その他、私たちは、現地の女性会の補助を受けて、最も貧しい家庭に新しい家を建設してあげました。」
一方、パロン村人民委員会のチャ・ア・バ委員長によりますと、パロン村の住民は全てが少数民族モン族ですが、これまでに、貧困世帯の割は60%を超え、高い水準です。そこで、キアさん一家が畜産で困難な状態を乗り越えた試みは拡大される必要があります。バさんは次のように語りました。
(テープ)
「キアさんの家庭は、畜産を効果的に行って、経済発展を遂げました。この畜産の試みは、キアさんの一家に安定した収入源をもたらしたことから、他の家族にも拡大される方針です。」
キアさんは、パロン村における困難な状態を乗り越え、経済発展を遂げるお手本となることでしょう。