ベトナム東部海域の軍事化批判=中国が「覇権追求」-米軍高官
(写真:CSIS)
アメリカのケリー国務長官は23日、ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海での軍事拠点化は同海域における海洋権益問題の解決にはつながらない、との考えを示しました。長官は上院外交委員会で「ベトナム東部海域で争われている海洋権益問題の平和的解決を促すものだが、そうした目標の達成に同海域での軍事拠点化は明らかに役に立たない」と語りました。
また、アメリカ太平洋軍のハリス司令官は23日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、「中国がベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海を軍事拠点化していることは明白だ」と述べ、中国によるこの海域での岩礁埋め立て・施設建設を批判した。その上で「中国は東アジアで覇権を追求している」と強く警告しました。
司令官は中国による軍事拠点化の例として、複数の滑走路の建設や地対地ミサイル・地対空ミサイルの配置、スプラトリー諸島のクアテロン礁へのレーダー設置などを列挙しました。「軍事運用上の構図を変えつつある」と警鐘を鳴らしました。