25日午後、ハノイで、ベトナム外務省のレー・ハイ・ビン報道官は国際記者会見を開き、ベトナム東部海域(南シナ海)での中国の軍事拠点化を非常に懸念していると強く批判しました。
ベトナム外務省のレー・ハイ・ビン報道官
ビン報道官は、中国がこの海域にあるベトナムのホアンサとチュオンサの両群島に地対空ミサイルやレーダーを配置することはベトナムの主権を深刻に侵犯しているだけでなく、地域の平和と安定も脅かしていると強調しました。ビン報道官は次のように語りました。
(テープ)
「ホアンサとチュオンサの両群島に対するベトナムの主権は争う余地のないものです。ベトナムと国際社会の反発と懸念にもかかわらず、中国は、ベトナム東部海域におけるベトナムの主権を侵犯するだけでなく、この海域の軍事拠点化の促進で地域の平和・安定、及びベトナム東部海域の安全保障、航行の自由と安全を脅かしています。ベトナムは、中国によるベトナム主権への侵犯行動を強く反発し、中国に対し、1982年国連海洋法条約とDOC=海上行動宣言を始め、国際法を遵守し、地域と世界の平和・安定の維持について責任ある建設的な行動と発言を行うよう求めます。」
ベトナム東部海域でのアメリカ海軍の「航行の自由作戦」について、ビン報道官は次のように述べました。
(テープ)
「ベトナムは、1982年国連海洋法条約を始め、国際法の規定に従う領海での無害通航権を尊重するとの立場を何回も明らかにしています。ベトナムは、各国に対し、国際法を遵守し、ベトナム東部海域の平和・安定の維持に積極的に貢献するよう呼びかけます。地域内外の国々は、ベトナムの外交路線は地域の平和・安定の維持に貢献していると高く評価しています。」
このように語ったビン報道官はまた、ベトナム東部海域における最近の動きは、26日と27日の両日、ラオスで開催されるASEAN外相会議の議題の一つになると明らかにしました。