ベトナムの魅力的な観光スポット・ミーソン遺跡群

旅行関連のランキングサイト「TOUROPIA」はこのほど、ベトナムの観光地トップ10を発表し、その中で、中部クアンナム省ズイスェン県ズイフー村に位置するミーソン遺跡はこのリストに入りました。「TOUROPIA」によりますと、緑あふれる盆地の中にあるミーソン遺跡は独特な建築様式の遺跡群で、かつてのチャムパ王国の宗教の中心地として栄えた時があります。

ベトナムの魅力的な観光スポット・ミーソン遺跡群 - ảnh 1

現場の音

真夏の強い日差しでさえ、ミーソン遺跡に足を運ぶ観光客を止めることができません。ミーソン遺跡群の敷地内に入ると空気がひんやりしてきます。せみの声が至る所に響いています。ドイツ人の観光客は次のように語りました。

(テープ)

「初めてミーソン遺跡に訪れますが、この遺跡群の美しさに満足しています」

 ミーソン遺跡はチャンパ王国の聖地です。チャンパ王国は2世紀から17世紀にかけて、ベトナム中部沿海地方で興亡した海洋交易国家です。その間にミーソンをはじめ、クアンナム、ビンディンなど、いくつもの宗教遺跡が設けられました。

高さ5メートルから十数メートルの祠堂には、漆喰などの接着剤を使った形跡は見られず、また、屋根は煉瓦を少しずつずらして強度を保つ工夫がされており、当時の技術力の高さを示しています。

現場の音

かつては70もの祠堂があったそうですが、戦争中にアメリカ軍の激しい爆撃を受け、初期の木造建築はほとんど焼失しました。赤煉瓦造りの祠堂も甚大な被害を受けました。しかし、残された遺跡だけも観光客の心をとらえています。中部ニントァン省に住むチャム族出身のダット・チュ( Dat Chu) さんは次のように語りました。

(テープ)

「ミーソン遺跡を訪れると、自分の民族の源に戻る感じがします。とても感激しています。これらの祠堂にあるレンガ、碑などはチャム族の豊かな文化を物語っています」


ベトナムの魅力的な観光スポット・ミーソン遺跡群 - ảnh 2

 2013年半ばから、14年間にわたり行われた修復作業の後、ミーソン遺跡群に足を運ぶ観光客はこのミーソン遺跡群の重要な地区であるG号の祠堂を見学できるようになりました。この修復により、専門家らは数多くの現物と祠堂を発掘、修復、複製しました。2004年、2005年にこの修復作業に参加したイタリア人の技術士フェデリコさんは次のように語りました。

(テープ)

「建築家である私は前回、チャムパ王国の人々の建築技術を学びました。また、この修復作業に参加する前、この遺跡群についての記事や本を読みましたが、ここに来て、自分の目で見るのは本当に格別です。」

ミーソン遺跡群は今ベトナム中部に残されているチャムパ王国の祠堂の建築様式を示すものです。カンボジアのアンコールワット遺跡、ミャンマーのパガン遺跡のように立派なものではないですが、東南アジア地域の建築芸術に自らの価値を確立しています。

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