毎年、10月になるとそばの花が咲くシーズンになります。北部山岳地帯にあるハーザン省のいたるところにはピンクのそばの花が咲き乱れ、一面がまるで桜色のじゅうたんのように見えます。この季節にハーザン省に足を運ぶ観光客はその美しにみとれてしまうでしょう。
ハーザン省の少数民族モン族の人々の話によりますと、ピンクのそばの花は昔からモン族代々の人々の生活に馴染み深いものです。食べ物が不足していた昔、モン族の人々は山間部などで食べ物を探し歩いていた時、地面いっぱいに咲くピンクの花の植物を見つけました。その花の実を食べてみると、トウモロコシや米のように美味しい味がしました。そのため、モン族の人々はその花の実を食糧の一種として利用してきました。
ハーザン省のそばの花は10月から11月ごろまで咲き乱れます。そびえたつ岩石の高原の中に広がるピンクのそば畑は観光客をとりこにしています。ハノイの観光客マイフォン( Mai Huong) さんは「この前に、ハザン省には岩石の高原、ルンク旗の塔、マーピレン頂上だけがあると思いましたが、ここに来るとピンクのそばの花の美しさで驚いた」と明らかにし、次のように語りました。
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「ハザン省を訪れると、地元の人々の力に感服することでしょう。ここには岩石しかありませんが、地元の人々は岩石の上にトウモロコシや赤いそばなどを植えています。一方は岩石、一方は赤いそばの花畑という風景を見ると、印象深いものです。」
ハザン省で毎年、秋がやってくるとピンク色のそばの花が咲きますが、近年、この地に足を運ぶ写真家やジャーナリストはマスメディアやインターネットを通じて、このそばの花をPRすることにより、この花を見るためハザン省を訪れる観光客が急増しています。
観光発展におけるピンクのそばの花畑の強みを認識したハザン省の行政府は地元の人々に対し、ピンクのそばの栽培面積を増やすよう呼びかけました。これにより、現在、ハザン省で赤そばの花畑が幅広く栽培され、多くの観光客を引き付けています。
来月中旬、ハザン省では、赤そばの花祭りが開かれます。ベトセンストラベル旅行会社のグェン・バン・タイ( Nguyen Van Tai) 社長は次のように語りました。
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「わが社はハザン省への観光ツアーの企画に先駆けています。わが社は11月に多くの観光客を迎えるため、周到に準備しています。現在、私たちは11月と12月に、ハザン省の宿泊施設の40%を用意しました。現在、これらの観光ツアーの売れ行きはとてもいいです。赤そばの花祭りはハザン省の観光発展に大きく寄与していると思います」
秋に入ったハザン省に足を運ぶと観光客は満開のピンク色のそばの花畑を鑑賞できるだけでなく、地元にある各少数民族の独特な文化を理解することでしょう。チャンスがありましたら、ぜひ、ハザン省に行って、その桜色に染まった花畑のじゅうたんを見てください。