ASEAN経済共同体の発足を目前にベトナム教育を考える


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ASEAN東南アジア諸国連合の経済共同体が正式に発足まで秒読みに入りました。ASEAN内の締結済み協定に基づき、2015年末に発足するASEAN経済共同体では、ASEAN域内におけるスキルの高い労働者の移動が 自由になります。このことは、ベトナムの労働者と学生に多大な利益をもたらすと同時に、ベトナムに教育の刷新と人材育成の質の向上が求められます。

ASEAN経済共同体は、ASEAN域内における物品・サービス・資本・投資・熟練労働者の自由な移動を推進します。当面、エンジニアリング、看護、建築、測量、会計、開業医、歯科医、観光の専門8業種で活躍する熟練労働者の移動が自由化されます。これは、ベトナム学生にとって大きなチャンスとなります。しかし、移動の自由化を勧められる業種は労働者に高い基準を求めています。例えば、労働者は専門的な訓練を受けていること、あるいは大学卒業者、英語が堪能な人でなければならないことです。この基準の達成は、ベトナムの労働者にとって難しいようです。ハノイ国家大学科学研究・国際協力室のグェン・ダン・ミン室長は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの若手労働者には幾つかの制限があります。彼らは、接待スキルや外国語能力などの自信を持てないのが一般的です。」

WB世界銀行が行ったASEAN加盟7カ国で労働者の調査結果によりますと、ベトナムの労働者は、専門的業務と勤務態度の部門ではトップランクに立っています。しかし、接待スキルや英語能力、勤務中に生じた問題の解決については、ベトナムの労働者の一層の努力を求めています。ベトナム科学教育研究院所属大学教育・職業研究センターのレ・ドン・フォンセンター長は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの大学教育システムは規模の面ではASEAN諸国と比べ負けていません。それだけでなく、ベトナムにおける医療や農業など幾つかの部門の教育養成は国際的に好評を得ていますよ。しかし、ベトナムの大学教育は主に理論、知識の習得の偏重を進めたことにより、卒業生の多くが実社会の要請に応える技能や問題解決能力を習得していない現状があります」

国際社会への参入、労働市場の開放の要請に的確に応えるために、ベトナムは労働市場の管理改革を進めています。大学教育システムは、経済社会の発展と結びつけて改革されています。先ほどの大学教育・職業研究センターのレ・ドン・フォンセンター長は次のように語りました。

(テープ)

「教育養成省は、大学教育の質向上を目指すため、教育発展戦略の立案を政府に提案しました。大学教育法も発効されています。この15年以上、政府は、大学の教師の業務能力向上を集中的に行ってきました。以前は、教師の海外派遣プログラムが実現されましたが、現在は、国際基準を満たした大学において教師の育成コースがあります」

ベトナム労働者の質と競争力向上は個々人のみならず社会全体の任務として対応すべきでしょう。

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