エイズ感染者の子どもたちは社会の差別や偏見が存在することなどにより、社会復帰が困難な状況にあります。
「子供の太陽」というグループのリーダーであるチュウ・バン・トウンさんは、長年にわたってエイズ感染者の子どもたちのためのボランティア活動に参加してきたため、エイズ感染者の子どもが悩んでいる困難や苦しみを深く理解するようになりました。そこで、トウンさんのグループは様々な活動を通して、多くのエイズ感染者の子どもの社会復帰を支援してきました。
「子供の太陽」グループのメンバーとエイズ感染者の子どもたち
トウンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちのグループは、エイズ予防対策分野で活躍しているので、エイズ感染者の子どもへの支援を優先としています。一年に、約4~5回にわたって、例えば国際子どもデーや、中秋節、クリスマス、及び新年などになるとエイズ感染者の子どもにプレゼントをします。私たちは常に『子供のために尽力』というスローガンを守って、行動しています。」
周辺の人々の差別や偏見が存在しているので、エイズ感染者の子どもの社会復帰を妨げています。ハノイ市郊外のバービ県女性連合会はこうした状況の改善に寄与するために、関連各機関と連携して、エイズを正しく理解するための宣伝活動を実現すると共に、エイズ感染者がいる家族に生産経営向けの資金調達を行っています。バービ県女性連合会のグェン・タイン・ハイ会長は次のように語っています。
(テープ)
「女性連合会は貧しい状況にある会員を対象に畜産の資金調達、特に無利子貸付を供与します。その他、子供のための行動月間に、私たちは関連各機関と連携して、恵まれない子供やエイズ感染者の子どもなどにプレゼントをしました。これらの活動を通して、エイズ感染者の子どもへの社会の偏見と差別の払拭に寄与したいのです。」
現在、ハノイ市には、エイズ患者とHIV感染者の子どもの数は580人余りがいます。ハノイ市エイズ予防対策センターのレ・ニャン・トアンセンター長は「エイズを正しく理解することはエイズ患者への偏見や差別の解消に寄与し、エイズ患者へ生きる気力を与える。」と明らかにしました。実際、この数年間、ハノイ市では、宣伝活動が良好に行われたため、エイズ感染者の子どもはさらに良好な介護を受けたり、健常者の子どもと一緒に同じクラスで勉強するようになりました。トアン センター長は次のように語りました。
(テープ)
「この50年間、特にここ3年間、私たちは、エイズを正しく理解するための宣伝活動をかなり良好に行ってきました。そのため、エイズ感染者の子どもに対する生徒の両親からの偏見は遥かに減少しました。殆どのエイズ感染者の子どもは同じクラスで健常者の友達と一緒に学習するようになっています。」
バービ県に住むレ・ホン・リンさんは、10歳の時、両親がエイズ感染で亡くなりました。現在、リンさんの三人姉妹は学校に通い、社会に復帰するようになりました。リンさんは次のように語りました。
(テープ)
「私たちは、エイズ感染者ですが、周りの友達から偏見の目で見られたり差
別されたりするようなことはまったくありません。関連各機関や組織からの支援を
十分に頂いて、生活はそんなに困難ではないです。」
関連各機関の積極的な指導は、エイズ予防対策に対するコミュニティの認識の変更に寄与してきました。人々は、エイズ感染者の悩みを深く理解し、その困難を分かち合う用意があります。特に、エイズ感染者の子どもへの障壁は解消されつつあり、これらの子どもの学習、遊び、社会復帰にチャンスを開いています。