ハノイの中心から50キロ西へ離れたミードク県には美しい湖があります。
クアンソン、ベトナム語で官僚の山と書く「官山」という名前のこの湖は、封建時代の朝廷官僚が集った場所としてよく知られています。クアンソン湖を訪れると、雲や空、水などの自然に魅了されます。緑あふれる山は湖面に姿を落とし、自然の静かな空間に包まれます。850ヘクタールの面積を持つこの湖には、様々な形の小さな島や岩があり、それは一枚の美しい自然の絵のようになっています。
クアンソン湖は、ユネスコによって世界遺産として認定された小さなハロン湾とも言われています。遊覧船での観光は見逃せません。この湖の近くに住むフンさんの話です。
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「湖に点在する島は、ライオンや象、牛など動物の名前が付いています。満月の夜に湖面を眺めると、岩の姿は非常に美しく見えます。」
クアンソン湖をゆったりと進む遊覧船は、美しい自然の中に溶け込んでいるようです。訪れた人たちは、湖のさわやかな風を楽しめます。山腹には、草をゆっくりとはむ山羊の群れ。夏になると、湖にははすの花が咲き、その香りが一面に漂います。秋には、木々の葉が色づき、山から湖面に落ちる滝と、美しい絵を作り出します。
冬になると、鳥たちが舞い戻り、翌年の春まで冬ごもりします。クアンソン湖には多くの美しい鍾乳洞もあります。また、近くの山の麓にある小さな寺は、湖のほとりにあって、参拝に訪れる住民たちの心安らぐ場所となっています。クアンソン湖は、ハノイ中心部からも近いため、週末に多くの観光客が訪れます。そのうちの1人、グエン・タイン・フォンさんは次のように話しました。
(テープ)
「ここで遊覧船に乗ったのは本当に素晴らしかったです。ここでは、すがすがしい空気を感じられます。」
また、クアンソン湖の観光関連企業で働くグエン・ゴク・クアンさんは次のように話しています。
(テープ)
「ここを訪れる人たちは、自然の風景、鍾乳洞なども楽しむことができ、地元住民が憩う湖畔の寺も訪れることができます。この湖の美しさは、多くの観光客の心をとらえ続けるでしょう。」
賑やかなハノイの街だけでなく、クアンソン湖で、ベトナムの自然を楽しんでみてはいかがでしょうか。