キリスト教の教派ダ・ミン・タム・ヒエプのスオイティエン(suoi tien)老人ホームは南部ドンナイ省チャンボム県カイガオ村にあります。この老人ホームに入所している73人の三分の一は自分で動く事が出来ないため、食事も身の回りの事すべてシスターたちの世話になっています。入所して8年経ったブイ・ティ・バさん80歳は次のように語りました。
(テープ)
「以前、まだ元気だったので、草刈りなどどんな仕事も出来ました。でも、現在は、両足が痛くて、杖で支えなければなりません。シスターから世話をしてもらい、とても喜んでいます。」
ところで、2006年に、チャン・キム・フォン修道女はこの老人ホームに自発的に赴きました。当時、この老人ホームは粗末な建物でしたが、フォン修道女は建物の改修を行ない、老人ホームの3ヘクタールの敷地に魚の養殖池、果樹園各種、鶏やアヒル、豚の飼育場を設け、拡大しました。
フォン修道女は次のように語りました。
(テープ)
「人々の支援で高齢者や貧しい人々を介護する事は持続できないと思うので、自給自足型のモデルを作ったのです。高齢者が快適な生活を送れるように、この老人ホームを整備しました。その他、私は、入所中の高齢者の為に、墓地も建設してあげましたよ。」
現在、スオイティエン老人ホームでは、医療担当者が2人、直接高齢者の介護に当たる人が5人、ボランティアが6人働いています。フォン修道女は次のように語りました。
(テープ)
「高齢者が入所する前に、彼らの希望などについて伺い、話し合いました。それは、互いに理解し合うと同時に、親近感を作るためです。ここに入所したばかりの頃多くの人は、怖かったと思いますが、だんだん慣れてきて、今では、この場を離れる事が出来なくなったと感じました。」
一方、入所して25年になるボ・ティ・ランさん96歳は、当初入所したものの、一度家に戻ってしまったとこもありますが、その後、再び老人ホームに入所しました。ランさんは次のように語りました。
(テープ)
「現在、私は耳が遠くなり、眼がよく見えなくなりました。当初、この老人ホームで暮らすのはとても困難でした。しかし、現在はすっかり変わってきました。皆さんは、姉妹同士のように仲よく暮しています。」
殆どの入所者がキリスト教信者ではありませんが入居者は周到な介護を受けています。スオイティエン老人ホームは高齢者が安心して暮せる寄り合い所となっています。