首都ハノイから100キロ離れたビンフク( Vinh Phuc) 省、タムダオ(Tam Dao)県にはティティエン( Tay Thien) という美しいお寺があります。この寺はベトナム仏教の発祥地、老母様の故郷としてベトナム人の心に刻まれています。以前、ティティエン寺への道は険しい山や谷を越える凸凹道でしたが、現在はケーブルカーが設置されたので便利になりました。今日のこの時間はティティエン寺を訪れてみましょう。
幾世代にわたり、ティティエン寺は仏様の聖地に帰る参拝客を誘っています。この寺は老母様を祀る地と思われており、その周囲の風景は詩的です。ここに足を運ぶと、黄金の谷川やレンの石浜や滝や神社を訪れることができます。伝説によりますと、ナンティティェウという女神様は高い山と深い森の中で生まれました。美しく才能あるこの女神がベトナム建国の祖フン王を手伝って、敵軍を打ち破りました。その女神の恩を偲ぶ神社がタクバン山に建立され、国の老母様を祀る神社とされています。
ベトナム民間文化研究院のゴ・ドク・チン教授は次のように語りました。
(テープ)
「歴史研究において、自然や女神を祀る信仰も深く研究されました。ティティエン寺にはナンティテェウという女神を祀る神社があります。ナンティテェウは15世紀のレ王朝時代に、超能力を持つ女神と思われ、「タイテン」すなわち、「西天」という老母様と呼ばれました。」
ティティエン寺は雲がたなびく高い山奥に静かに佇んでいます。この寺がある山の頂上への道はベトナム民族の歴史の流れの小さな一部です。この寺を訪れたハノイ人の旅行者、ミンハーさんは次のように語りました。
(テープ)
「ティティエン寺を訪れることは学生時代からの夢でしたが、この寺に足を運べた時、想像よりも不思議なことはたっぷりです。特に、老母様を祀る神社を訪れて、極めて幸せな感じがしました。春に仏様の故郷に帰るのは本当に素晴らしいです」
一方、ティティエン寺管理委員会のディンバントァン副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「特に、旧暦2月15日に、数多くの旅行者は老母様を祭る神社に参拝するためティティエン寺に行きます。ビンフク省人民委員会はこの寺の周囲のインフラ整備をしました。これにより、この寺への道路は8車線に拡張されました。寺へのケーブルカーも設置されました」
幾世紀かが過ぎ去り、ティティエン寺は依然として高い山の中に静かに佇んでいます。ベトナム人の旅行者や参拝客の流れはベトナム仏教の発祥地と思われている地に絶え間なく向かっています。